インフィニオンテクノロジーズがGSM向け2バンドLNAの量産出荷を開始

2001/05/22 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズは本日、GSM携帯電話向けデュアル低ノイズ・アンプ(LNA=Low-Noise Amplifier)「 PMB2364」の量産出荷を開始したことを発表しました。このICチップは、インフィニオンのシリコン・ゲルマニウム(SiGe)バイポーラ技術「B7HF」を用いて製造されており、デ ュアルバンドGSM900/1800およびGSM900/1900の両標準が要求する低ノイズおよび高利得という仕様に適合した設計になっています。

インフィニオンのウルリッヒ・ハマン(ワイヤレス・グループ上級副社長兼事業部長)は、次のように語っています。「この新しいデュアルバンドLNAチップは、移 動通信の大市場へ向けたソリューションにおける当社のリーダーシップと、卓越した技術力を実証するものです。PMB2364は、より高い動作周波数、低い雑音指数、消費電力の低減、高 集積化といったニーズに応える、移動通信アプリケーションに理想的なデバイスです」。

このデュアルバンドLNAの最大の特長は、雑音指数が0.95 GHzで1.3dB、1.85 GHzで1.5dBと非常に低いことです。いずれも利得は19dBです。遮断周波数が最高75 GHzという高性能「B7HF」プロセス技術を、最大活用しています。また、「PMB2364」は、入力および出力のマッチング回路を内蔵しており、2.7 Vから3.6 Vで動作し、消 費電力も非常に少なくてすみます。このマッチング回路の集積化により、外付け部品点数も大幅に削減できます。「PMB2364」は、超小型のP-TSSOP-10パッケージに収納されています。

デュアルバンドLNA「PMB2364」は、インフィニオンのGSM無線トランシーバIC「SMARTi」と組み合わせることで、移動通信アプリケーション向けの完全なフロントエンド・ソ リューションとなります。

プロセス技術について
「B7HF」技術は、移動通信システムや高速データ伝送システムの要求に応えて開発された、遮断周波数75GHzのSiGeプロセス技術です。インフィニオンでは、バイポーラ・プ ロセスによるICに加えて、同じバイポーラ・トランジスタを使ったSiGe-BiCMOSプロセス「B7HFc」による高集積度ICも供給しています。これらのSiGeプロセスにより、アナログIC、ミックスド・ シグナルIC、高集積無線ICなどの画期的なソリューションが実現できます。その例として、低ノイズ・アンプ(LNA)、ミキサ、最高10GHzの位相ロックループ(PLL=Phase Locked Loop) 、トランシーバ、アナログ・デジタル・コンバータ(ADC)などがあげられます。

インフィニオンについて


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INFWS200105.081e

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  • Infineon Technologies Introduces Dual-Band Low-Noise Amplifiers For GSM Phones; Now Available In Volume Quantities
    Infineon Technologies Introduces Dual-Band Low-Noise Amplifiers For GSM Phones; Now Available In Volume Quantities
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