インフィニオンがOC-768向けに40Gbps多重/分離チップセットを発表

2001/06/04 | マーケットニュース

独インフィニオン・テクノロジーズは、次世代の光同期網(SONET/SDH)である伝送速度40Gbps のOC-768へ向けて、多重/分離( MUX/DEMUX)チップセットを発表しました。新しいチップセットは、同社のOC-768向けラインカード・ソリューションの中核となるものです。これにより、高速伝送システム・メーカーは、メトロポリタン・ ネットワーク(MAN)のような次世代型システムを、低価格で迅速に構築できるようになります。

インフィニオンのクリスティアン・ヴィンケルマイヤー(通信グループ担当副社長兼高速通信部門ゼネラル・マネージャ)は、「光ネットワーク市場のなかでも、OC-768分野は、今後4年のうちに、他 のすべての高速伝送技術を凌ぐまでに大きく成長すると期待されています。当社がこの5月に買収したカタマラン(Catamaran)社の卓越したOC-768 向けSONET/SDHフレーミング/マッピング技術、ポインタ処理、STS-1グラニュラリティ技術と共に、このチップセットは、当社の40 Gbps通信システム向けトータル・ソリューションのキー・コ ンポーネントです」と語りました。

OC-768 多重/分離チップセットは、最先端のシリコン・ゲルマニウム(SiGe)プロセスを用いて製造されています。この技術により、従来のガリウム砒素(GaAs)やインジウム燐技術( InP)の製品よりも、低消費電力で高集積になっています。

増大するインターネットやマルチメディア・データに対する需要に対応すべく、通信事業者は、OC-768伝送技術を採用する方向で進んでいますが、そのためには、I C性能の大幅な改善が必要となります。ガートナー・データクエストの「Fiber Optic Food Chain, March 2001」は、光通信モジュール用半導体と物理層ICの年間世界市場は、2 004年には117億米ドルに達すると予測しています。

多重IC(マルチプレクサ、型名「FOA4400」)は、16本の2.5 Gbpsの入力を多重化し、1本のシリアル40Gbps出力データ・ストリームとします。分離IC(デマルチプレクサ、型名「 FOA5400」)は、その逆の処理を行います。データ速度範囲39.8~43Gbpsを支援しており、帯域外で前方エラー訂正が可能です。インターフェイスには電流モード・ロジックを用いており、D C結合とAC結合を共に支援しています。各チップに搭載された電圧制御発振器を介して622MHzおよび2.5GHzの基準クロックが提供されます。

多重ICには、クロック管理ユニット機能がついています。また、伝送符号NRZ(ノー・リターン・ツー・ゼロ)とRZ(リターン・ツー・ゼロ)に 対応する20GHzと40GHzの出力クロックが選択できます。分離ICは、クロックおよびデータ回復機能を搭載しており、50mVときわめて高い入力感度になっています。両 チップとも5.5V単一電源で動作します。評価ボードも用意されています。

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INFCOM200106.080e

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  • Infineon Introduces Industry's First OC-768 Silicon Germanium-based MUX/DEMUX Chipset at Supercomm to Take the Lead in the 40G SONET/SDH Market
    Infineon Introduces Industry's First OC-768 Silicon Germanium-based MUX/DEMUX Chipset at Supercomm to Take the Lead in the 40G SONET/SDH Market
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