インフィニオンテクノロジーズが256MビットDDR-SDRAMのサンプル出荷を開始

2000/04/10 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズは、256MビットDDR(ダブル・データ・レート)SDRAM(シンクロナスDRAM)の サンプル出荷を開始したことを発表しました。サンプル出荷が可能になったことによりインフィニオンは、メモリ技術に関する地位を強め、サーバ、ワークステーション、デ スクトップPCなどの市場へ向けた低コストで高性能なDDR技術を提供する道を開きます。チップは、64Mビット×4構成と32Mビット×8構成の製品があり、業界標準の66端子パッケージ( 400mm-TSOP-II)に収納されています。この256MビットDDR-SDRAMは速度バージョンとして、PC200版のほかに、PC266A版とPC266B版が供給可能です。

インフィニオンのヘラルド・エガース(メモリ製品部門のシニアバイスプレシデント兼ゼネラルマネージャ)は「インフィニオンは今回の256MビットDDR-SDRAMによって、今後の業界のダブル・デ ータ・レート標準への移行に対応する準備を整えました。さらにインフィニオンは、DRAMアプリケーション向けに包括的な製品系列を供給するという約束を再度裏書きしました。D DRの量産は客先との緊密な打ち合わせのもとに立ちあげる予定です。客先であるサーバおよびワークステーション市場と高性能PC市場はともに、低コストで高性能というDDRの利点を歓迎しています」と、話 しました。

256MビットDDR-SDRAMの最初の小規模供給は、インフィニオン、IBM、東芝の3社が結成したDRAM開発同盟に所属する試作工場ライン(米国ニューヨーク州イーストフィッシュキル)に よって行われます。その後、米国バージニア州リッチモンドのホワイトオーク半導体製造工場に生産を移行し、本年末までに量産を立ちあげる予定です。

DDR-SDRAMをベースにした標準メモリモジュールも供給されます。最初に記憶容量は512Mバイトと256Mバイト、続いて1Gバイトのモジュールが供給されます。イ ンフィニオンは184端子の標準DDR-DIMM(Dual Inline Memory Module)をサポートしています。ハイエンドサーバおよびワークステーション向けのレジスタ付きモジュールと、高 性能PCやローエンドサーバおよびワークステーション向けのバッファなしモジュールの双方を供給します。

DDR-SDRAMについて
コンピュータシステムの主記憶用として成功しているDRAMはいずれも、最初にグラフィックスフレームバッファ市場を獲得しました。EDO(拡張データ出力)は、グ ラフィックス分野でスタートを切りました。SDRAMもまた、フレームバッファを付加することなくグラフィックス性能を向上させたので、PC主記憶用として再認識されました。イ ンフィニオンは32MビットDDR-SGRAM(シンクロナスグラフィックスRAM)によってDDRメモリのグラフィックス用途への適用を確立しました。このことは、D DRメモリを主記憶用として適用するきっかけのひとつとなりました。

DDR-SDRAMは、メモリクロックの立ち上がりと立ち下がりの双方のエッジでデータを転送することによって性能を向上させます。クロック速度133MHzのDDR-SDRAMは、バ ースト速度266MHzを提供します。PCのような8バイトアプリケーションではこの場合、ピーク帯域幅は毎秒2.1Gバイト以上になります。

チップセットコントローラの主要メーカー各社は、DDRソリューション向けのチップセットの開発を進めています。その機能のひとつは、マ イクロプロセッサとメモリアレイの間のトラフィックを処理することです。このコントローラは、PCや類似システムに使用されるDRAMタイプに対するインターフェイス標準を決定する上でも重要な役割を演じます。D DRと並んでポピュラなPC用メモリ標準として、PC100もしくはPC133速度のSDRAMや、ダイレクトRDRAM(Rambus DRAM)があります。

インフィニオンは、DDR機能を持つSDRAMバージョンの量産を最初に開始したメーカーのひとつです。また、イ ンフィニオンは今日までに数百万個の32MバイトDDR-SGRAMを生産してきました。これらのSGRAMは、先進的なグラフィックスコントローラ( 例えばNVIDIA社のGeForceグラフィックス処理ユニット)を装備した多くの最新3Dグラフィックスカードのグラフィックス性能の向上に大きく寄与しています。

 

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INFMP200004.055