インフィニオンテクノロジーズが「CARMEL」DSPコアの第2世代を発表

2000/03/27 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズは、16ビット固定小数点DSPコア「CARMEL」(カーメル)の第2世代アーキテクチャを公表しました。この「CARMEL2000系列」コ アの投入によってインフィニオンは、第3世代移動通信や広帯域アクセス市場における基盤の強化をはかります。新しいコアの特長は、実行ユニットをハードウェア的に増設する「PowerPlug」モジュール群( アクセラレータ)が搭載されたことです。「PowerPlug」モジュール群によって、新しいアプリケーションに要求される高度のDSP演算性能が、消費電力やシステムコストを高めることなく実現されます。

「PowerPlug」モジュール群によって、特定用途向け機能の実行を加速し、「CARMEL」コアのDSP性能をさらに増強できます。「PowerPlug」モジュール群は、「CARMEL」D SPコアと密着して動作し、ソフトウェア側からはDSPデータパス上に増設された実行ユニットと見なせます。従来の「CLIW」(Configurable Long Instruction Word)に よる命令の構成(コンフィギャ)に加えて、コア自体の修飾(モディファイ)が可能になります。この結果、ハードウェアとソフトウェアの双方にわたるスケーラビリティと、コストおよび性能の最適化が実現されます。

インフィニオンのシャウル・ベルガー(DSPコア部門のバイスプレシデント)は「PowerPlug技術は、ASIC方式のすぐれた価格対性能比と、プログラマブルDSPの柔軟性を両立させます。C ARMEL2000系列コアのスケーラブルなアーキテクチャは、第3世代移動通信や広帯域アクセス市場へ向けた価格競争力のある製品の実現に寄与します」と、話しました。

「CARMEL2000系列」コアの命令セットは、「CLIW」(Configurable Long Instruction Word)アーキテクチャを持つ第1世代「CARMEL1000系列」 コアの上位互換セットとなっています。「CLIW」アーキテクチャは、VLIWの高い性能および制御の柔軟性と、SIMD(Single Instruction Multiple Data)の コンパクトなコードサイズおよび低い消費電力を両立させます。通常のVLIWアーキテクチャようなコードサイズおよび消費電力の増加をともないません。

「CARMEL2000系列」コアは、300MHz版を2000年の第4四半期から供給開始の予定です。「PowerPlug」による拡張の結果、消費電力を犠牲にすることなく、従来の「 CARMEL」コアのDSP-MIPS値が倍増されます。「PowerPlug」技術によって付加される処理能力は、次 世代移動通信や広帯域アクセスにおける高速データ転送や音声/データ/ビデオ総合処理に対する要求に対応します。DSP-MIPSあたりのすぐれた電力効率により、電池寿命を延長され、次 世代移動通信ユーザーに恩恵をもたらします 。

Information Number

INFCMD200003.050

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  • Infineon Technologies Carmel 20xx Architecture, Block Diagram of PowerPlug Module Interface.
    Infineon Technologies Carmel 20xx Architecture, Block Diagram of PowerPlug Module Interface.
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