4. 市場参加者として公正に振舞う

4.1 競争法および反トラスト法を遵守 する

当社はすべての市場参加者の利益のため、公正な競争を 確約します。すべての従業員は、ビジネスパートナーまたは サードパーティとの取引において、競争法および反トラスト 法を遵守する義務を負います。例外を設けず、違反は許さ れません。

競合企業、顧客、供給業者、販売業者と市場の競争を制限 する協定を結ぶことを固く禁じます。市場における独占的 地位を濫用することも禁止します。不正な情報交換のリス クが高いため、競合企業との接触についてはまず「コンプラ イアンス室(Compliance Office)」の承認を得る必要があり ます。概要については、グローバル規則「反トラスト法」を参 照してください。

4.2 汚職行為を拒否する

当社は不正な手段ではなく、製品の品質とサービスの価値 によって競争に勝ち、顧客を獲得することを望んでいます。 汚職行為は当社の価値観とは相容れず、許されません。汚 職行為の疑いを持たれることも常に注意して避ける必要 があります。Infineonは、汚職行為に対抗するために国内 および国際的取り組みを支持します。いかなる形であれ、当 社は賄賂を拒否します。

当社のすべての従業員は、自社の関係を自己またはサード パーティに有利になるように悪用し、Infineonに悪影響を もたらしてはなりません。業務上の意思決定の客観性が損 なわれる可能性があるため、サードパーティから私的便益( 金銭、サービス、値引きなど)を得ることを禁じます。 ドイツおよび海外での政府組織との接触においては、受注
またはInfineonにとって有利な立場を得ることを目的とし て、職員に金銭の支払いまたは金銭以外の便益の提供を 行いません。職員またはビジネスパートナーから私的便益 の要求または申し出があった場合は、いかなる状況でも同 意してはならず、上司および「コンプライアンス室(Compliance Office)」に直ちに連絡する必要があります。

4.3 高価な贈答品や招待を受けるのは あくまで例外とする

贈答品を受け取ってよいのは、現地の法制度で許可されて おり、意志決定が影響されない、または影響されたと見な されない場合のみです。イベント、昼食、夕食への招待、そ の他いかなる特典についても同様です。

個人と会社を保護するため、重大な事態になりかねない 事柄については、事前に担当の「コンプライアンス責任者 (Compliance Officer)」または権限を付与された担当者 の承認を得る必要があります。概要については、グローバル 規則「贈答品と招待」を参照してください。

贈答品やその他の特典は、現物給付として所得税の対象 になることがあります。適用されるすべての税法に従う必 要があります。

4.4 利害の対立をオープンに扱う

当社はすべての従業員の個人的な利益や私生活を尊重し ます。個人的な利益と企業の利益の対立、あるいはそのよ うな印象を与えることを避けるために最大限の注意を払 います。従業員は、業務上の意思決定における潜在的な利 害の対立を上司に開示する必要があります。また、業務上 の意思決定が個人的な利益や関係の影響を受けてはなり ません。次に具体的な内容を示します。

参加持分を開示する
次に当てはまる場合、Infineonの従業員は自らの意思で上
司および人事部に書面で通知する必要があります。


  • 競合企業の直接的または間接的な参加持分を保持また は取得しており、その競合企業の経営に影響力を持つ場合
  • Infineonのビジネスパートナーの直接的または間接的な 参加持分を保持または取得しており、そのビジネスパート ナーと業務上の取引がある場合 

関係者(家族など)がそのような参加持分を保持または取 得する場合も同様です。

社外業務を開示する
報酬を得ている社外業務や他社への参加(役員会、理事 会、監査役会、諮問委員会など)について、人事部に報告す る必要があります。次の場合は、前述の社外業務や参加を 禁じます。

  • 従業員の業務に悪影響を及ぼす場合
  • 従業員のInfineonでの職務の障害となる場合
  • 利害の対立のリスクがある場合

判断は従業員の上司が行います。

Infineonと直接的または間接的な競合関係にある企業で の直接的または間接的な活動を禁じます。

不定期の著述、講義、慈善活動は社外業務とは見なされま せん。各国(米国、イタリアなど)での概要と法的理由によ る例外については、「コーポレートコンプライアンス責任者 (Corporate Compliance Officer)」の同意の上で定めるこ とがあります。

4.5 ビジネスパートナーを慎重に選ぶ

当社はビジネスパートナーも商取引において誠実に行動 することを求めます。そのため、必要に応じて、ビジネスパー トナーを精査し、法令遵守と、Infineonが考える人権保護 や社会的基準への適合のための対策を行っているかどう かを確認します。国内の法律や国際協定への違反、正体や 所有構造の隠蔽、資金洗浄、テロリストへの資金提供を行 うパートナーや、そのような状況を是正するための適切な 努力を怠るパートナーとは取引を行いません。

 

当社は、供給業者に対し、当社の「購買原則」に定める要件 を満たすことを求めます。

4.6 資金洗浄を防止する

資金洗浄、つまり不正な方法で獲得した資金を、交換や譲 渡によって合法的なビジネスおよび財務システムに投入す ることは、多くの国で犯罪とされています。Infineonではす べての従業員が、会社での資金洗浄に関するドイツおよび 海外の法規に従う義務を負います。これには、取引前に、契 約上のパートナーのビジネス環境、契約上のパートナー自 体、行おうとする商取引の目的について十分な情報を得る ことが含まれます。金銭のやりとりの可否について疑わし い点や不審な点がある場合は、直ちに担当の「コンプライ アンス責任者(Compliance Officer)」に相談する必要があ ります。

4.7 輸出管理に関する法律を遵守する

当社は取引を行う国の輸出管理および関税規則に従いま す。商品、サービス、ハードウェア、ソフトウェア、テクノロジ ーの輸出入、移動を担当する従業員は、現行の認可プログ ラム、輸出管理、関税に関する法規、業務上のガイドライン およびプロセスに従う義務を負います。