EZ-PD™ PAG2P Primary Side Controller
一次側高電圧スタートアップ コントローラー
EZ-PD™ PAG2Pは一次側スタートアップコントローラーで、PWMレギュレーションを実行するEZ-PD™ PAG2SからPWM信号を受信するように設計されています。高電圧スタートアップ回路、CYPET121経由のPETレシーバー、昇圧VCC、ローサイドNFETゲートドライバー、ハイサイド論理ドライバーを提供します。EZ-PD™ PAG2Pは、Xキャップ放電モードと非Xキャップ放電モードの両方に対応します。本製品は、ACFコンバーターに対応するEZ-PD™ PAG2S-AC、およびQR-ZVSフライバックコンバーターに対応するEZ-PD™ PAG2S-QZとを組み合わせて使用します。
- 高電圧スタートアップ回路内蔵
- ローサイドゲートドライバー内蔵
- ハイサイドドライバー内蔵
- VCCブーストコンバーター
- プログラマブルソフトスタート
- Xキャップ放電モードに対応
- Brown IN/OUT、ライン過電圧 (OVP)
- 過電流保護 (OCP)、短絡保護 (SCP) に対応
- スタートアップ二次側VBUS OVP (過電圧保護)
- CYPET121 PETとペア
- PETレシーバー内蔵
- USB-Cアダプターおよびチャージャー
- USB-Cコンセント
- USB-Cトラベルアダプター
ライン電圧が通常の動作範囲になると、ゲートドライバーがスイッチングを始めます。内蔵の高電圧JFETがHVピンから電流を取り込み、起動時にVCCコンデンサーを充電します。フライバックトランスからの補助巻線は、起動フェーズ後にEZ-PD™ PAG2Pへの電源供給に使用され、起動フェーズ後にHVピンから電流が供給されることはありません。ソフトスタート機能により、EZ-PD™ PAG2Pは二次側がレギュレーションを制御するまでフライバックコンバータの出力電圧を徐々に上昇させます。ソフトスタートは、初期起動シーケンスおよび故障状態で使用されます。ソフトスタートの継続時間はSSピンに接続された外部コンデンサによって制御され、ソフトスタートの周波数はRTピンに接続された外部抵抗によって決定されます。
Xキャップ放電モードでは、EZ-PD™ PAG2PのHVピンはダイオードを介してAC電源に接続されます。ライン電圧が低いときに誤って起動するのを防ぎ、一次側FETをオフに保つために定電圧ロックアウト (UVLO) が搭載されています。ライン電圧がV_HV_OVRISEを超えると、一次側のFETを遮断する過電圧保護 (OVP) が実装されています。EZ-PD™ PAG2Pは、X-capモードが有効な場合、HVピンを介してX-コンデンサーを放電します。非Xキャップ放電モードの場合、HVピンはDC整流電圧に接続されます。このピンは、起動時にEZ-PD™ PAG2Pに電力を供給します。さらに、HVピンを介して低電圧と過電圧の保護を提供します。フォルトがある間、保護は有効です。
クローズループ制御フェーズでは、EZ-PD™ PAG2Pは二次側がアクティブなときにPULSEINピンからの二次側パルスに同期します。EZ-PD™ PAG2SからのPWM信号は、パルスエッジトランス (PET) を使用して一次側に結合されます。CYPET121は3k VACのヒポット絶縁と8mmの沿面距離を提供するPETです。CYPET121は、CYPET121の仕様に準じたサードパーティ製も可能です。
EZ-PD™ PAG2PのBSWピンは外部インダクタに接続され、もう一方の端子はダイオードを介してフライバックトランスの補助巻線に接続されています。BSWピンは、外部ダイオードを介してVCCピンにも接続され、インダクタとともに昇圧レギュレータのートポロジーを形成します。EZ-PD™ PAG2Sが一次側ゲートドライバーを制御すると、昇圧コンバーターは高電圧スタートアップ回路からクローズドループ中にVCCを供給します。HVピンから供給される電流は、起動時にVCCコンデンサを充電します。VCCが7.5 Vまで上昇すると、内蔵LDOの準備が完了します。その後、EZ-PD™ PAG2Pは初期化に少し時間を要します。初期化が終わると、フリーラン発振器が入り、V_AUXINが徐々に立ち上がります。VCC昇圧コンバータが有効になり、V_AUXINがV_VINOVより高くならない限りVCCはV_VCCREGに調整されます。V_AUXINがV_VINOVより高くなると、補助巻線 (V_AUXIN) がVCCへの供給を引き継ぎます。V_AUXINがV_VINOVを下回ると、昇圧コンバータはスイッチングを再開します。