クラウドプラットフォームおよびデバイスセキュリティ
デバイス群を大規模かつセキュアにクラウドおよびIoTサービスへと接続する場合、組込みセキュリティが重要です。
クラウド、エッジサービスおよびエッジデバイス(敷地内のゲートウェイなど)は、スマートインフラ、スマートシティ、スマート工場、スマートホームなどの環境中にある様々なIoTデバイスに接続しています。
お客様のIPまたは他の機密情報をIoTデバイスからクラウドまたはエッジへと送る時、そのデータが攻撃の標的になるリスクが高まります。そのため、接続するIoTデバイスと一緒にクラウドやエッジサーバプラットフォームを適正に保護することが最も重要だと言えます。そうするために、クラウドのアーキテクチャ全体を通じて途切れることのない信頼チェーンが築かれます。さらにセキュリティの必要性が高いのは、自律的意思決定を行うことができる計算負荷の高いアプリケーションです。
IoTに何百万台ものデバイスが接続される現在、製造者も消費者も、全デバイスのIDが確実に本物であり、確実にセキュアであることに確信が持てなければなりません。
そのためデバイスの製造者は、クラウドサーバ、計算負荷の高いエッジサーバ、消費者デバイスまたはセンサーなどのIoTエンドノードのいずれであっても、クラウド接続システム中の全要素のIDと完全性を保護するという命題を抱えています。この保護はセキュアなクラウド接続性の根幹であり、IoTデバイスのセキュアな非接触プロビジョニングおよびセキュアなライフサイクル管理を可能にする上では欠かすことはできません。
世界的に認知されている産業およびIT標準に基づいてソフトウェアセキュリティメカニズムとハードウェアベースのセキュリティ機能を組み合わせることにより、現行では最高の保護が得られます。
インフィニオンのセキュリティソリューションOPTIGA™ラインアップは、クラウドに接続するエッジおよびエンドポイントデバイスの、最強の形態のIDおよび完全性保護、セキュアなキープロビジョニング、およびライフサイクル管理 を実施します。OPTIGA™ TPMセキュリティコントローラは、豊富な暗号化機能により、クラウドサーバー、エッジサーバーおよび高性能エッジデバイス上に存在する重要なデータと処理に堅牢な保護を実現します。OPTIGA™ Trust XおよびOPTIGA™ Trust Mは、エンドノードを信頼できるエッジデバイスとクラウドネットワークにセキュアに接続することができるように設計されています。
インフィニオンのセキュリティソリューションは、アマゾンウェブサービス(AWS)やマイクロソフトのAzureなど、世界の主要なクラウドサービスプロバイダーのプラットフォームアーキテクチャへの統合化の容易性と最適な相互運用性を確認するために、現在プロバイダーによる検証を受けています。
インフィニオンのソリューションに基づくクラウド接続性は、ソフトウェアのみの手法よりも高速かつセキュアです。IDを強化し、クラウドーエッジ接続デバイス間の完全性を保護するように設計されたハードウェアベースのセキュリティソリューションをお届けします。
OPTIGA™セキュリティソリューションはクラウドエコシステム全体に対応します。
- クラウドサービスおよびプラットフォームプロバイダー
- ICTサーバー装置およびゲートウェイのような高性能エッジデバイスのメーカー
- 産業用/民生用コネクテッドIoTデバイスおよびセンサーなどのIoTエンドノードのメーカー
統合化と展開が容易に
全てのOPTIGA™製品は、統合化が容易であること、そして厳しいクラウドセキュリティ標準に準拠していることを特長としています。
主な特長としては、展開を容易にする軽量ホストコード、簡単に使えるツールキット、オープンソースソフトウェアスタックなどがあります。
展開を容易に、という公約を実現する上で、インフィニオンはお客様のために、クラス最高のハードウェアをIoTアプリケーションの統合化とセキュアな実装を容易にするソフトウェア開発環境で補完しています。これらの多くはオープンソースで、Github上などの公共リポジトリで公開されています。
マイクロソフトのAzureにセキュアに接続
詳細
- 以下のツールおよびソフトウェアをご覧ください
- 詳細はマイクロソフトAzureホワイトペーパー「Selecting the right secure hardware for your IoT deployment」をご覧ください。
アマゾンウェブサービス(AWS)にセキュアに接続
このインダストリー4.0シナリオでは、スマートでセキュア、高エネルギー効率IoTのエンドノード(スマートポンプ)がAWSクラウドに接続しています。スマート工場の推進と成功のために、インフィニオン製品がどのように使われるのかが描かれています。
- 省エネ
- スマートで高度なコネクテッド工場(産業用のバスやインターフェースなどに対応)
- デバイスIDの堅牢なセキュリティと保護
- 敷地内クラウドおよびクラウドコンセプト(Amazon FreeRTOS、AWS IoT Greengrass)との統合化
図は、エアコンおよび照明のスマートユースケースを示しています。照明およびエアコンシステムは、アマゾンウェブサービス(AWS)プラットフォームとセキュアな接続を介して通信を行うAIセンサーハブにより制御されます。
AIセンサーハブの主要機能の1つは、住人の存在と、彼らがどのゾーンにいるのかを検知することです。この機能にはインフィニオンのXENSIV™ 24GHzレーダーセンサーを使っています。
次にその情報はAWSクラウドに送られますが、その処理は耐タンパー性を持つハードウェアトラストアンカーで、プライベートキーと証明書をセキュアに格納するOPTIGA™ Trust Xのおかげで、セキュアに実施されます。
AWSは情報を処理し、例えばエアコンのオン・オフ、あるいは住人のいる場所に合わせたファン速度/スイングモード調整を実施するコマンドをスマートホームに送り返します。
OPTIGA™ Trust Xは、スマートホームハブとAWS間で交わされたデータのセキュリティ保護に加え、相互認証によりスマートデバイスのIDを確かめるトラストアンカーとして使うことも可能です。