インフィニオン、高度な緊急コールシステムの開発促進で欧州委員会と覚書を締結した初の半導体メーカーに

2008/04/09 | ビジネス&フィナンシャルプレス

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ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies、以下インフィニオン)は半導体メーカーとして初めて、自動車安全対策を完全サポートする欧州委員会(EC)と の覚書に調印しました。欧州委員会が推進している汎欧州規模の計画「eCall」は、欧州連合(EU)加盟国と自動車メーカー、移動通信事業者、サービス事業者、自動車部品メーカーが協力し、自 動車事故の統合自動警告システムの開発を促進することを目指しており、今回の調印は計画の進行は加速します。欧州委員会はeCallによって、ヨーロッパの交通事故犠牲者数(2007年は41,000人)の 大幅な削減と、事故に付随して発生する費用(2007年は1,800億ユーロ)の引き下げを目指しています。

eCallシステムは、CANインターフェースを介して車載用セイフティ・コンポーネント(エアバッグ、ロールオーバセンサ等)から送られるデータを記録し、事 故発生の際にはこのデータをGPSナビゲーション・モジュールの位置情報とともに緊急コールセンターに転送します。これにより、事故状況に応じた機動性ある適切な対応が遅延なく可能となります。e Callシステムは、これら情報を自動的にテキストに変換し、緊急コールセンターのスクリーン上に表示することで、情報が把握できないといった問題や位置情報の誤りを排除します。

インフィニオンの社長兼最高経営責任者(CEO)であるヴォルフガング・ツィーバルトは、覚書調印について以下のように述べています。「自動車および通信向け半導体に強みを持つ当社は、ヨ ーロッパのeCall緊急コールシステムに対し計画どおり二年以内に製品を量産する態勢を整えています。すでに、大規模実証試験に向けて自動車業界のパートナーに対してサンプル出荷を開始しました」


ヨーロッパの緊急コールシステムであるeCallは、2010年9月からEU加盟国で使用登録されるすべての新車の標準機能となります。毎年EUでは約2,000万台の新車が登録されています。

「オートモーティブ・エクセレンス」プロジェクトと「0 Fault Tolerance(欠陥ゼロ)」プロジェクトを推進するインフィニオンは、自動車向け製品の故障率が業界で最も低く、自 動車向けエレクトロニクスのヨーロッパ市場をリードしています。すべての主要な携帯電話メーカーにチップを供給しているインフィニオンは、通信セクター向けソリューションのリーダーでもあります。e Callシステムにおいては、自動車用エレクトロニクスと通信用エレクトロニクスを初めて統合させ、セーフティ・ソリューションを可能にしました。市場調査会社Strategy Analyticsによると、今 年全世界で出荷されるeCallシステムはおよそ500万台で、6年後にはほぼ8倍に達します。これは年換算で35.7%の成長率です。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度(9月決算)の売上高は77億ユーロ(キマンダの売上高36億ユーロを含む)、 従業員は世界全体で約4万3,000人(キマンダの従業員約1万3,500人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。イ ンフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFXX200804.054

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