インフィニオンテクノロジーズのパワーモジュール、Chang An社のハイブリッド電気自動車「Jiexun(傑勲)」に採用され、北京オリンピックで活躍へ

Technology Media

2008/07/21

2008年7月21日、ノイビーベルク&中国北京

 独インフィニオンテクノロジーズは本日、同社の自動車向けパワーモジュールが北京オリンピックおいて使用される、省エネルギーで環境に優しい自動車に採用されることを発表しました。インフィニオンテクノロジーズのHybridPACK™ 1モジュールが搭載されるのは、中国の大手自動車メーカーChang An(長安汽車)社のハイブリッド電気自動車(HEV)「Jiexun(傑勲)」の総計20台です。

 電気自動車の開発は、中国国家863プログラム(National 863 Program)におけるハイテク研究の一大成果です。このプログラムは、エネルギー、バイオテクノロジー、宇宙航空等重点分野の技術力向上を目的として、1986年に開始されたハイテク研究・開発プログラムです。中国政府がプログラムを推進し、関連企業の参加を促しています。

 北京オリンピックにおいてChang An HEV車は、競技者および一般向けのタクシーとして用いられます。Chang An HEV車には、ブレーキ時にエネルギーを生成(回生ブレーキ)し、加速・追い越し時にはパワーを追加供給する統合スターター・ジェネレーターが搭載されています。
そしてHybridPACK 1パワーモジュールを採用することにより、Chang An Jiexun HEV車は最高時速160 kmが可能となり、燃焼エンジンと比較してガソリン消費が20%抑制されます。

 インフィニオンテクノロジーズは、HybridPACK 1パワーモジュールによって、HEV電子制御システムの改善を多岐にわたり進展させることに成功しました。まず、HEV電子制御システムのサイズを3分の1の20 cm x 30 cmにまで縮小したほか、重量もおよそ15キロに削減しました。また、必要とされる出力定格を最大で30%小さい半導体面積で実現することにより、HEVインバーターシステム設計のコストと複雑さを低減すると同時に、既存システム比でエネルギー効率を最大20%改善します。これにより、インフィニオンテクノロジーズのHybridPACK 1パワーモジュールは、現在のソリューションと比較して電気的出力損失を5分の1削減するため、冷却システムの簡素化を促します。抑制されるエネルギーは、加速や追い越しに使用することが可能となります。

 Chana Auto Co. Ltd.(Chang An)のハイブリッド・プロジェクト責任者であるレン・ヨン(Ren Yong)氏は、次のように述べています。「インフィニオンテクノロジーズは、最先端パワーエレクトロニクスの世界リーダーとしてのノウハウを融合し、世界第2位の自動車用半導体企業として、Jiexun HEV車に革新的な電子ソリューションを提供しています。これらソリューションは、世界の有力軽自動車メーカーが計画してきた比類のない品質と信頼性を兼ね備えた軽自動車を実現するものであり、中国の全自動車市場に対して当社が掲げる長期的約束の履行を支援してくれました」

 インフィニオンテクノロジーズ(アジア太平洋)のコンシューマー&インダストリアル・パワー担当ディレクター、ヴィヴェク・マハジャン(Vivek Mahajan)は、次のように述べています。「Chang An Groupと協力してオリンピックにて使用される環境にやさしいHEV車を開発することで、微力ながら北京オリンピックに貢献できることは、当社にとって大いなる栄誉です。今日の高度にモバイルな社会では車の数が増加し、天然資源はますます減少しています。そのような状況において、電子コンポーネントはエネルギー効率の改善、車の燃料消費と排出の削減にとって、非常に重要なものです。感性、思考、行動を車にもたらす先端技術チップによって、エネルギーの削減と環境保護の分野で顧客を支援できることは当社の誇りです」

HybridPACKパワーモジュール:技術詳細
 IGBTパワーモジュールの開発に培ってきた20年以上の実績と、新素材の組み合わせ、およびアセンブリ技術に対する充実した研究、そして最先端IGBT Trenchstop™ Fieldstop技術と薄膜ウェハー技術の使用、これらによってインフィニオンテクノロジーズは、HEVに特化したHybridPACK 1パワーモジュールを開発しました。これは、コスト効率にすぐれたシステムアプローチによって、高効率と高信頼性を実現しながら、パワー損失を最小限にとどめる、インフィニオンテクノロジーズのHybridPACKファミリ、自動車用パワーモジュールの一部です。

 インフィニオンテクノロジーズのHybridPACK 1は、マイルドHEVアプリケーション向けに設計されたパワーモジュールであり、最大供給電圧は450 V、パワーレンジは最大20 kWです。HybridPACK 1は、伝導損失とスイッチング損失を最小限にとどめるインフィニオンテクノロジーズのIGBT Trenchstop Fieldstop技術を基盤にします。

 永久接合動作温度を150℃に設計されたHybridPACK 1は、6パックチップ・コンフィギュレーション(最大400 A/600 V)を可能にします。

 HybridPACK 1は、空気もしくは低温液体冷却インバーター・システムに最適です。フラット銅ベースプレート、高性能セラミック基板、インフィニオンテクノロジーズの強化型ワイヤーボンディング(接続)プロセスは、比類のないサーマル・サイクリングとパワーサイクリングの信頼性をマイルド・ハイブリッド・インバーター・アプリケーションに提供します。コンパクトなインバーター設計の場合には、ドライバーステージPCBをモジュール上面に容易にハンダ付け可能です。パワー接続はすべて、スクリュー端末です。

HybridPACK 1の主な特長
・ 1モジュールに完全なIGBT 6パック(NTC付き)
・ 600 V Trenchstop Fieldstop IGBT
・ エミッタ制御ダイオード
・ 広い温度範囲
・ 強化されたワイヤーボンディング
・ 400 Aの最大電流レーティング
・ サーマルサイクリング(多結晶Al2O3セラミック)
・ フラット銅ベースプレート

 Chang An社のウェブサイト: www.globalchana.com

 詳しい情報は(インフィニオンテクノロジーズのHEVソリューションについての詳細は)、下記のウェブサイトをご参照ください。
www.infenion.com/hybrid


インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度(9月決算)の売上高は77億ユーロ(キマンダの売上高36億ユーロを含む)、従業員は世界全体で約4万3,000人(キマンダの従業員約1万3,500人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

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