より安全で効率的な製品開発のために。
欧州自動車産業とともに進化する安全と品質に関する技術。産業用エネルギーの削減で環境に貢献する技術。 デジタル社会の信用基盤となる高度なセキュリティ技術。これら次世代産業で求められるハイレベルな要求に ロジック事業のAIM部門は広範な製品ポートフォリオと顧客指向の支援体制でお応えしていきます。
市場変化に柔軟に対応する独自の新2事業体制: AUTO事業とIM事業
あらゆる産業・生活領域で次世代に向けた技術革新が急速に進む中で、基盤となるエレクトロニクスの世界ではハードウェア(チップ)とソフトウェアの有機的な結合が進んでいます。この半導体産業の構造的変化は、お客さまのニーズの多様化に呼応しているといっても過言ではありません。一方、世界の自動車3大市場のひとつである日本の自動車市場は、エレクトロニクス化への先端要求がますます急進する特徴を持っています。現在、インフィニオン テクノロジーズ ジャパンでは、日本市場へのより親密な対応を可能にするため、世界の他地域に先駆けて従来のAIM部門をオートモーティブ事業本部とインダストリアル&マルチマーケット事業本部とに分離独立、多様・複雑なお客さまのニーズに柔軟に対応しています。以下に、車載用エレクトロニクス、産業用エレクトロニクス、セキュリティ&ICカードの3分野を、その具体的な取り組みを順を追ってご説明しましょう。
オートモーティブ事業:車載用エレクトロ二クス
長年の信頼と実績が築いた緊密なパートナーシップ
インフィニオンは欧州で第1位、世界で第2位の車載用エレクトロニクス製品サプライヤ
※1 です。先端技術を駆使した広範な製品ポートフォリオで車載用エレクトロニクス製品の85%以上をカバーできる数少ない企業のひとつです。さらに自動車ビジネスを熟知した上で、企画段階からお客さまとの緊密な協力体制を築き、つねに最高水準のソリューションを最短の開発期間でお届けできる強みがあります。この確かな信頼と実績を基盤に、すでに直接取引を行う200社以上のお客さまに加え、販売パートナーを通じて間接的取引で結ばれた数多くのお客さまとの間に、安定的な信頼関係を築いています。
故障率ゼロをめざす取り組み
車載製品に占める電子部品の絶対数の増加に伴い、車載用エレクトロニクス製品には、いままで以上に厳格な品質水準が求められています。インフィニオンでは独自の品質戦略として、2003年7月よりTQM(総合品質管理)システムを基盤としたオートモーティブ・エクセレンス・プログラム(AEP)
※2 を導入。コンポーネントとしての誤作動や不良品率をゼロにすることを最終目的として、製品・生産・人・業務プロセスを柱とした品質改善の取り組みを行っています。また故障率ゼロ実現への早道として、もっとも厳しい日本のお客さまの品質要求を多く取り入れています。このAEPを推進した結果、2003年から2006年までの間に故障率を1/5以下に引き下げることが出来ました。現在もこのプログラムの実行により、故障率を限りなくゼロに近づける取り組みを行っています。
TriCore AUDO NG TC1796
世界的な実績で日本市場の拡大へ
欧州を中心に世界的に評価されているエンジン・トランスミッション制御用32ビット・マイクロコントローラTriCore製品群、とりわけAUDO NG TC1796
※3
は膨大な演算処理能力で高いエンジン性能を引き出し、燃費を向上し、排出物質を極小化します。すでに日本で評価の高いパワートレイン・アプリケーション向けパワー製品及びセンサ製品群に続き、この強力なマイクロコントローラ製品ビジネスの本格展開に向けた専任チームを日本国内に設置しています。
危険の事前回避、円滑な交通基盤の実現へ
インフィニオンは伝統的に定評あるMEMS技術により、安全運転を支える油圧系統、回転速度、電磁界、衝撃、姿勢制御といった先進のセンサ群をご用意。とりわけ世界シェアの過半を占める各種基盤技術の統合アプリケーションTPMS(タイヤ空気圧監視センサ)は、米国での搭載義務化で、今後さらに市場が拡大する見込みです。
インダストリアル&マルチマーケット事業:産業用エレクトロ二クス
高効率と小型化を徹底して追求
産業用エレクトロニクスの分野では、モーター駆動装置の電子制御製品を含むマイクロコントローラ及びパワー半導体の製品群を拡充
※4 しました。高い競争力を持つパワー半導体は、高度なコンピューティング技術とセンシング技術を統合し、省電力で稼動させます。この製品でとくに重視しているのは高効率のパワートランジスタ及び電源装置用部品やモジュールの小型化です。主力市場はPCやコンスーマ向け電子機器用のスイッチング電源装置ですが、これらはFA、鉄道やハイブリッドエンジン
※5 、風力発電などにも応用できます。
一方で産業用機器制御はエネルギー変換や負荷制御アプリケーション分野にまで拡大。パワー半導体によるデジタル方式のパワーマネジメントで自在な制御を行うことで、エンジンやポンプのスイッチオン/オフに加えて、大幅な電力が削減できるようになります。
セキュリティ&ICカード
業界最高レベルの厳格な安全性基準へ
現在、セキュリティ&ICカード用チップの成長を支える原動力は個人認証(電子パスポート、IDカード、運転免許証など)と、支払決済手段(クレジットカード、デビットカードなど)です。求められるのは、接触型・非接触型に関わらず、最高レベルのセキュリティ基準を満たすこと。世界のカード用IC市場で30%以上のシェアを持つインフィニオンのチップカードICのセキュリティ技術は、情報セキュリティの国際標準規格に基づく徹底したテストの結果、半導体としては最高レベルを示すEAL5+の認定を取得しています。このすぐれた性能が評価され、カード用ICの利用で世界を先導する日本の官公庁、金融・交通機関などに導入されています。なお現在注力しているのは接触及び非接触の双方に対応するデュアル・インタフェース製品。さらなるラインアップの充実を図っています。
一方で社会インフラとして整備段階にまできているRFID分野でも、先進的なPJM方式
※6 ソリューションをご提供。この技術により、従来は読み取りが事実上不可能だった100枚以上もの積層された対象物を超高速で認識できるようになります。
またICカード用製品の技術をベースに開発されたのが、PCのセキュリティを向上させるチップとして搭載が進み、次期 OS Windows®Vistaで正式サポート予定のTPM
※7
です。現在、日本国内では8社ものPCに採用され、圧倒的シェアを占めています。
― インフィニオンはメモリ事業の分社後、ロジック事業への集中的な投資を行っています。そのひとつが車載用および産業用分野向けパワー半導体製造に特化した新製造拠点(マレーシア・クリム)の立ち上げでした。(2006年9月) このパワー半導体に特化した設備投資により、十分な生産能力の確保・拡充をいち早く実践しています。
インフィニオンの革新的技術
※1)Strategy Analytics調べ。欧州で第1位のシェアを誇り、センシング、コンピューティングおよびアクチュエーティング機能の各車載用エレクトロニクスを提供しています。
※2) オートモーティブ・エクセレンス・プログラム。製品・生産・人・業務プロセスの4つが柱になり、品質向上への意識、品質管理システムとツール、マネジメントで支える車載用エレクトロニクス製品の品質管理プログラムです。
※3) エンジン制御は自動車の中でもとくに膨大で、かつ瞬時のずれも許さない高度な演算処理を要求される部分です。このような複雑なリアルタイム演算を可能にするために設計されたのがTriCore32ビットマイクロコントローラ製品群。中でもTC1796は約4千万個ものトランジスタを搭載し、製品群の中で現在もっとも大規模な自動車用コンポーネントです。
※4) 先進のIGBTやCoolMOS、FCOS(Flip Chip On Substrate)等の新技術や製品群で、高い効率、最小のサイズ、高度な安全性を持つすぐれたソリューションをご提供。またPOF(Plastic Optical Fiber)用トランシーバ・ユニットなどの開発により、市場のいっそう拡大を図ります。
※5) 自動車で大きく注目される先進技術ですが、これまでインフィニオンが産業用デバイス、パワー半導体の技術で培ってきたインバータ・モジュールやIGBTチップの技術が、そのまま応用できる分野です。
※6) 豪マゼラン・テクノロジー社が提唱したPhase Jitter Modulationという変調方式を利用したRFIDの認識技術。高速で移動する物体認識や相互干渉を排除する設計により積層状態の物品も確実に認識します。郵便物・書類・有価証券・血液などをファイルや梱包単位でなく、個体単位で管理できるのは、事実上インフィニオン製品を使用したシステムのみのメリットです。
※7)Trusted Platform Module。インフィニオンはこの市場にもいち早く参入し、Trusted Computing Groupのボードメンバーとして規格標準化に貢献しています、また、このチップとソフトウェア・スタックの双方を供給できる現在唯一のメーカーです。(2007年1月時点当社調べ)
