インフィニオン、2016会計年度第3四半期の業績を発表、自動車、再生可能エネルギー、電力変換の分野が追い風に

2016/08/02 | 四半期レポート

  • 2016 会計年度第3四半期:売上高は16億3,200万ユーロ、事業部合計利益は2億5,400万ユーロ、事業部合計利益率は15.6%
  • 2016 会計年度第4四半期の見通し:売上高は前四半期比3%(±2パーセンテージポイント)増、予想範囲の中間点での事業部合計利益率は17%
  • 粗利益率は36.6%、調整後粗利益率は38.1%
  • 一株当り利益は0.16ユーロ(基本および希薄化後)、調整後一株当り利益(希薄化後)は0.19ユーロ  

2016年8月2日、ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは、2016年6月30日を末日とする2016会計年度第3四半期の業績を発表しました。 

独インフィニオンテクノロジーズの最高経営責任者(CEO)のラインハルト プロス(Dr. Reinhard Ploss)は、次のように述べています。「第3四半期は、売上高、利益、利益率がいずれも予想通り拡大しました。需要については、車載用エレクトロニクス、再生可能エネルギー、電源の各ソリューションがとりわけ好調でした。現在の半導体市場は縮小が進んでいますが、競合他社の大半とは異なり、構造的な成長を遂げているサブマーケットへの取り組みを反映する形で、インフィニオンは今期も前年同期比での成長を達成しました。この結果、長期的なCAGR(年平均成長率)は引き続き8%を予測しています。当社は現在、よりクリーンで安全な自動車、グリーンなエネルギー、これまで以上に高速なモバイル通信の実現に取り組んでいます。ウルフスピードの買収計画は、明白な技術的優位性を長期的に確保してくれると同時に、システムの理解の向上にも役立つものです。これを受けて、当社は現在、電気自動車やモノのインターネットなど、有望な成長分野への取り組みを行っています」 

2016 会計年度第 3 四半期のグループ業績

インフィニオングループの売上高は、前四半期の16億1,100万ユーロから16億3,200万ユーロに増加しました。この1%の増収には、オートモーティブ(ATV)事業部、インダストリアル パワーコントロール(IPC)事業部、パワーマネジメント&マルチマーケット(PMM)事業部が貢献しました。チップカード&セキュリティ事業部(CCS)の売上高については、予想通り、わずかに減少しました。 

粗利益率は、前四半期の35.1%から36.6%に増加しました。第3四半期には、買収関連の減価償却費およびその他のインターナショナル・レクティファイアー社の買収関連費用が総額2,400万ユーロ計上されました。そのため、調整後粗利益率は、前四半期の36.6%に対し、38.1%となりました。 

事業部合計利益は、前四半期の2億2,800万ユーロから11%増の2億5,400万ユーロでした。第3四半期の事業部合計利益率は、前四半期の14.2%から15.6%に増加しました。 

当四半期の非事業部利益は、前四半期のマイナス5,400万ユーロに対し、マイナス6,100万ユーロでした。この結果の内訳は、売上原価に関する費用が2,400万ユーロ、研究開発費が200万ユーロ、販売管理費が2,700万ユーロでした。その他の営業利益/費用の正味総額はマイナス800万ユーロでした。非事業部利益には、取得原価配分およびその他のインターナショナル・レクティファイアー社の買収に関連する合併後の統合措置費用に伴う、減価償却額4,800万ユーロが含まれます。 

当会計年度第3四半期の営業利益は、第2四半期の1億7,400万ユーロから1億9,300万ユーロに増加しました。継続事業からの利益は、第2四半期の1億7,700万ユーロに対し、1億8,400万ユーロとなりました。非継続事業からの利益は、前四半期の300万ユーロに対し、200万ユーロとなりました。純利益は、前四半期の1億8,000万ユーロから1億8,600万ユーロに増加しました。第2四半期の業績には、総額2,100万ユーロのプラスの法人税等の利益が含まれていますが、第3四半期の場合、この科目で計上されたのは300万ユーロでした。法人税等の利益は主に、インターナショナル・レクティファイアー社の買収に関連する繰延税金負債の削減と、ドイツおよび外国法人に関連する繰延税金資産の引当金の評価によるものです。 

一株当り利益(基本および希薄化後)は、第2四半期と同じ0.16ユーロでした。

調整後一株当り利益(注1)(希薄化後)は、当会計年度第2四半期の0.18ユーロから第3四半期には0.19ユーロに増加しました。調整後一株当り利益(希薄化後)の計算にあたっては、買収関連の減価償却費およびその他の費用(税引き後)、ならびに繰延税金資産の再評価をはじめ、多数の項目が除外されました。

インフィニオンが資産、工場、機器、および無形資産の購入、ならびに資本化された開発資産の合計として定義する投資額は、第2四半期の1億6,300万ユーロから増加し、当会計年度第3四半期には2億2,000万ユーロとなりました。第3四半期の減価償却額は、前四半期の2億1,300万ユーロからわずかに減少して2億600万ユーロとなりました。

継続事業からのフリーキャッシュフロー(注2)は、前四半期の4,500万ユーロから著しく上昇し、2億7,700万ユーロとなりました。継続事業からの営業活動による純現金残高は、1億9,500万ユーロから4億9,600万ユーロに増加しました。

グロス現金残高は、2016年3月31日の18億300万ユーロから増加し、第3四半期末には20億8,300万ユーロとなりました。これに伴い、純現金残高も前四半期の2,700万ユーロから2億9,900万ユーロに増加しました。 

2016 会計年度第 4 四半期の見通し

インフィニオンは、2016会計年度第4四半期の売上高について、前四半期比で3%(±2パーセンテージポイント)の増収と予想しています。予想の基礎となるユーロ/ドルの平均為替レートの想定値は、1.10となっています。増収の予想範囲の中間点(=3%)での事業部合計利益率は、17%と予想しています。 

2016 会計年度の見通し

第4四半期の見通しに基づき、2016会計年度の売上高成長率と事業部合計利益率は、過去の四半期での予測の範囲内となる見込みです。 

資産、工場、機器、および無形資産、ならびに資本化された開発費用の合計として定義される投資額は、2016会計年度についてはこれまでと変わらず、8億5,000万ユーロ前後と予想されます。通年の売上予想に基づく、予想売上高に対する投資比率は、約13%と予想されます。減価償却額は、8億5,000万ユーロ前後と予想されます。 

2016 会計年度第 3 四半期のセグメント別業績

2016会計年度第3四半期のATV事業部の売上高は、第2四半期の6億7,000万ユーロに対し、6億7,600万ユーロとなりました。レーダー方式の運転者支援システム向けソリューションについては、とりわけ堅調な需要が見られました。ハイブリッド/電気自動車向けソリューションの需要も、好調を維持しました。世界的には、高級車の需要が高水準を維持しました。当会計年度第3四半期の事業部利益は、第2四半期の9,400万ユーロから1億400万ユーロに増加しました。事業部利益率は、14.0%から15.4%に増加しました。

2016会計年度第3四半期のIPC事業部の売上高は、第2四半期の2億6,500万ユーロから6%増の2億8,000万ユーロでした。とりわけ堅調な需要が見られたのが、再生可能エネルギー関連製品でした。電気駆動装置と家電向けの製品の売上高は横ばいで、牽引装置事業の売上高はわずかに減少しました。第3四半期の事業部利益は、第2四半期の2,600万ユーロから4,200万ユーロに増加しました。事業部利益率は、9.8%から15.0%に増加しました。 

2016会計年度第3四半期のPMM事業部の売上高は、第2四半期の4億9,600万ユーロから3%増の5億900万ユーロでした。AC/DCとDC/DCの変換向け製品の事業は、季節的要因に伴い拡大しました。通常の季節的トレンドとは異なり、モバイル通信向け部品の売上高は、横ばいとなりました。事業部利益は、前四半期の7,400万ユーロから7,900万ユーロに増加しました。事業部利益率は、前四半期の14.9%に対し、15.5%でした。 

第3四半期のCSS事業部の売上高は、第2四半期の1億8,000万ユーロから4%減の1億7,200万ユーロでした。市況の軟化を反映し、決済カードの需要は減少しました。一方で、認証ソリューションに必要なチップの需要は、季節的動向に従い、増加しました。当会計年度第3四半期の事業部利益は、第2四半期の3,600万ユーロから400万ユーロ減少し、3,200万ユーロとなりました。一方、事業部利益率は、前四半期の20.0%に対し、18.6%でした。

(注1)調整後純利益と調整後一株当り利益(希薄化後)は、IFRSに準拠して決定した純利益および一株当り利益(希薄化後)の代替または上位の業績指標とみなすべきものではなく、追加的な情報とみなすべきものです。調整後一株当り利益の計算方法については、英語原文9ページに詳細が記載されています。

(注2)フリーキャッシュフロー、グロス現金残高、純現金残高の定義と計算方法は、英語原文13ページをご覧ください。

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INFXX201608-073

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