インフィニオンの「XMC4000」、産業用の機能安全アプリケーションの開発を迅速化

2015年11月25日、ミュンヘン／ニュルンベルク（ドイツ） 

独インフィニオンテクノロジーズは、産業用の機能安全アプリケーションの開発のさらなる発展に向けて、32ビットマイクロコントローラ「  XMC4000 」ファミリーを対象とする「Safety Package」の提供開始を発表しました。この「XMC4000 Safety Package」は、安全性インテグリティレベルのSIL2/SIL3に準拠した、TÜV認定のオートメーションシステムの開発に寄与します。さらに、「XMC4000 Safety Package」によって、機能安全ソフトウェアテストライブラリの開発期間を約1年まで短縮できます。「XMC4000 Safety Package」は、工場オートメーション、産業用モータ制御、ロボット工学など、ハイエンドの産業用アプリケーションに特化した開発となっています。 

「XMC4000 Safety Package」は、「XMC4000」のマイクロコントローラハードウェア本体、詳細なマニュアルと、機能安全ソリューションプロバイダのYOGITECH社と共同開発したTÜV認定ソフトウェアテストライブラリで構成されます。このほか、組み込みエンジニアリングツールのサプライヤとして、機能安全アプリケーション分野で豊富な経験を誇るHitex社のコンサルティングと実装サポートも提供されます。詳細なマニュアルは、故障モード報告書、「XMC4000」マイクロコントローラの有責の故障率（FIT）に基づくFMEDA（故障モード影響診断解析）、SIL2/SIL3システムの開発に役立つ安全性アプリケーションノートで構成されます。

インフィニオン、YOGITECH社、Hitex社は、電気オートメーション分野の見本市「SPS IPC Drives 2015」（於：ドイツニュルンベルク）のインフィニオンブースで、「XMC4000 Safety Package」の展示を行いました。

「 XMC4000 Safety Package 」の提供状況

故障モード報告書、FMEDA、安全性アプリケーションノートで構成されるインフィニオンの詳細なマニュアルは、2016年1月の提供開始を予定しています。YOGITECH社による非TÜV認定版の「XMC4000 Fault Robust Software Test Library（fRSTL）」は、2015年12月に提供を開始します。TÜV認定版の提供開始は、YOGITECH社またはHitex社のライセンスに基づき、2016年第1四半期を予定しています。

「 XMC4000 」ファミリーが ARM® の Cortex®-M4 プロセッサーを採用

「XMC4000」ファミリーは、産業用マーケットのニーズに応える製品であり、デジタル出力変換、モータ制御、センサ/制御、IOの各種アプリケーションに最適です。「XMC4000」の全デバイスは、125℃の周辺温度での動作が認められています。これらのデバイスは、DSP命令セット、単精度浮動小数点演算ユニット、ダイレクトメモリアクセス（DMA）機能、メモリ保護ユニット（MPU）を内蔵したARM® Cortex®-M4を搭載しています。「XMC4000」ファミリーの全製品には、共通の高速/高精度なアナログ/ミクストシグナル、タイマ/PWM、通信ペリフェラルの包括的なセットが付属します。「XMC4000」ファミリーは現在、「XMC4100」、「XMC4200」、「XMC4400」、「XMC4500」、「XMC4700」、「XMC4800」の6シリーズ構成となっており、VQFN、LQFP、LFBGAのパッケージ、48～196ピンで、75種類以上のデバイスが提供されています。その大きな特徴として、「XMC4800」デバイスは、EtherCAT®を集積した史上初の高集積ARM® Cortex®-M4搭載マイクロコントローラであり、コスト効果に優れ、実装の容易なリアルタイムのイーサネット通信を実現します。

詳細情報

「XMC4000」ファミリーについての詳細は、 www.infineon.com/xmc をご覧ください。「XMC4000」マイクロコントローラに対応するYOGITECH社のIEC 61508準拠ソフトウェアテストライブラリのポートフォリオに関する詳細は、 www.yogitech.com をご覧ください。Hitex社に関する詳細は、 www.hitex.comをご覧ください。