独Kostal社とインフィニオン、自動車に6番目の感覚を搭載:カメラベースの運転者支援システムが運転の安全性を向上

Joint press release of Kostal and Infineon Technologies

2015/09/15 | マーケットニュース

2015年9月15日、ミュンヘン、リューデンシャイト(ドイツ) 

独インフィニオンテクノロジーズは、ドイツのフランクフルトで開催されるモーターショー「2015 International Motor Show(IAA)」において、独Leopold Kostal社がインフィニオンの ノウハウを使ったカメラベースの運転者支援システムを出展すると発表しました。昨年、欧州全体で2万5700人が交通事故で亡くなりました。1日平均で70人にもなります。これらの事故のほとんどは、運転者の不注意で起こりました。今回の新しいシステムは、運転者を支援し、事故の件数を大幅に減らすために設計されています。 

このシステムは、運転者が眠気(居眠り)の兆候を示しているか、または気を取られているかを検出します。そして、クルマは即座に、座席の振動や警告音などで反応します。運転者の注意力が落ちるほど、クルマは注意深くなります。迅速かつ的確に対応するために、支援システムと緊急ブレーキシステムは、潜在的な緊急事態の前に自動的に動作します。 

「半自律的または自律的な走行のために、自動車の支援システムは常に、運転者の状態を知る必要があります。その時点において道路上で起こっていることについて、運転者が知らされているか、どのように知らされているか、が分からなければなりません。この情報は、複雑な交通状況において、自動車の制御を運転者に戻す必要があるときに特に重要になります」とKostal社のイノベーションマネージメントアンドアドバンストエンジニアリングの責任者Frank Blaesing氏は語っています。 

「すべての道路利用者のために、より安全に運転できるようにしたいと思っています。当社の半導体チップは、重大な交通事故の件数を減らすことに役立ちます。Kostal社との協業は、先進的な安全性や快適性で支援された運転の実現に大きく貢献します」とインフィニオンテクノロジーズのオートモティブ部門責任者ヨッヘンハネベック(Jochen Hanebeck)は述べています。 

3 次元(3 D )カメラが、まぶたを見守っています

Kostal社の3次元カメラシステムを搭載したクルマは、2018年までにアセンブリラインに流される予定です。光学システムは、わずか49mm×29mm(約2インチ×1インチ)と小型で、ダッシュボードに埋め込まれています。それが、ハンドルを通して運転者の身体と頭を正面から監視します。正確な頭の位置を記録し、眼鏡やサングラスをかけていても、目の瞬きを認識します。 

3次元カメラは、赤外光を使っているので、明るさの変化や、暗闇でも動作します。インフィニオンの 3次元イメージセンサーチップReal3™を搭載し、10万画素以上を1秒間に50回も信頼性高く記録します。各画素が距離と輝度を同時に認識します。距離データの奥行き画像と、輝度の振幅値の画像から、3次元カメラシステムは、目、眉、口、鼻の先端など、運転者の顔の中の所定の49点を識別します。このデータを、運転者の注意力を計算するためのアルゴリズムに使います。このシステムが運転者の疲労の兆候を検出すると、対策を開始します。 さらに、運転者の頭の正確な位置の情報は、ヘッドアップディスプレイを介して、フロントガラスにナビゲーション情報を投影することに役立ちます。運転者の視線に正しく合わせて、運転者の前の街並みにシームレスに重ね合わせられます。運転者は、頭を固定しなくても済み、運転者の前の道路の同じ場所に、常にナビゲーションの矢印を見ることになります。 

6 番目の感覚: 3 次元イメージセンサーチップ REAL3 3 次元画像に貢献

カメラシステムの心臓部は、3次元イメージセンサーチップです。それは非常に複雑です。面積は7mm×8mm(0.28インチ×0.31インチ)と小さく、352×288画素(10万画素以上)の解像度を備える受光画素アレイ、インテリジェントな制御ロジック、複数のアナログ-デジタル変換器を集積しています。1ms以下の時間でアナログ画像データ(距離と輝度)をデジタルデータに変換した後、このデータは、3次元カメラのアプリケーションプロセッサで処理されます。REAL3イメージセンサーチップは、赤外光がカメラから被写体までを往復する時間を測定するタイムオブフライト(ToF:Time-of-Flight)の原理に基づいています。この中継時間は、直接、被写体との距離に関係しています。他の3次元計測法に比べて、ToFでは、奥行きデータを直接測定するので、複雑なアルゴリズムによって計測する必要はありません。さらに、Real3搭載の3次元カメラは、製造工程の最後で簡単かつ恒久的に補正することができ、製品全体で1個のレンズ(単眼カメラアーキテクチャ)しか必要ありません。したがって、比較的小型で自動車の振動に強くなます。 

ToF原理のもう1つの利点:3次元カメラは、変調された赤外光を使うので、実質的に、周囲の光に影響されません。REAL3イメージセンサーチップは、暗くても、日差しの角度が変化しても、高品質なデータを供給します。周囲光の照射に対する耐性は、背景イルミネーション抑圧(SBI:Suppression of Background Illumination)機能によってサポートされています。この機能により、10万画素以上の3次元センサーの各画素のダイナミックレンジが拡大され、距離と輝度のデータを正しく認識されます。SBIは、ToF技術と3次元イメージセンサーチップに関するインフィニオンの開発パートナである独pmdtechnologies社によって供給されています。

自律走行や半自律走行では特に重要に

3次元ToFカメラの高品質なデータは、車内での頭の位置や瞬きを検出するのみならず、手の動きや身ぶりで、インフォテインメントシステムやエアコンを制御するために使うことができます。例えば、各搭乗者に対して個別にエアバッグを設定することができます。更に、自動車の外部に配置することにより新たな支援および安全機能の実現が可能です。たとえば、公共の駐車場や自宅で駐車するときに、他のクルマや、壁、天井にドアをぶつけないための開扉アシスト機能などが想定されます。 

Kostal社は、3次元ToFカメラを備えた先進的な運転者支援のパイオニアです。2011年以来、Kostal社とインフィニオンは、3次元イメージセンサーチップと3次元ToFカメラで密接に協業してきました。 

供給状況

Kostal社の3次元カメラは、各自動車メーカーの要求に簡単に適合させることができ、早ければ2018年までに新車に搭載されます。インフィニオンの3次元イメージセンサーチップは、ベアチップ供給形態として大量生産の民生用途で利用可能です。現在すでに、ベアチップが自動車用途に存在し、2015年第4四半期には、面積10 mm×10 mm(0.4インチ×0.4インチ)のパッケージ(PG LFBGA-84)に封止した製品の提供を開始します。 

さらに詳しい情報

将来の運転者支援に関するインフィニオンの技術パートナの1社であるKostal社は、モーターショー「66th International Motor Show)」(IAA、ドイツのフランクフルトで9月15日~27日開催)のホール8、ブースA01で「Mechatronics for the People!(人々のためのメカトロニクス!)」をモットーに、運転者モニター用の3次元カメラシステムなどの技術革新を展示しました。インフィニオンのREAL3イメージセンサーチップに関する技術情報は、 www.infineon.com/3d-imagingで入手できます。 

Kostal 社について

全体は部分の総和に勝る、とアリストテレスが言ったように、Kostal社にとって、多くの専門分野のスキル統合は、複雑な顧客の要求を解決するための重要な成功要因になっています。メカトロニクスモジュール、信頼性の高い制御ユニット、直感的に理解できる制御パネルなどがKostal社のコアコンピタンスです。これらによって、Kostal社は世界生産全体の価値範囲をカバーしています。 

この同族経営の企業は1912年にドイツのリューデンシャイトで設立されました。自動車の機能に対するKostal社の経験は、数10年にわたって拡大し、同時に、高度な技術革新と開発の専門知識を統合し、システムインテグレーションにおいて比類のない能力を持っています。Kostal社の従業員数は、17カ国の38拠点で1万6000人以上です。前会計年度では、売上高21億ユーロを達成しました。Kostal社に関する詳細な情報は www.kostal.comをご覧ください。

 

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズは、暮らしをより便利に、安全に、エコに革新する半導体分野の世界的リーダーです。明るい未来の扉を開く鍵になる半導体をつくることが、私たちの使命だと考えています。2014会計年度(9 月決算)の売上高は43億ユーロ、従業員は世界全体で約2万9,800人。2015年1月に、売上高11億米ドル(6月29日を期末とする2014会計年度)、従業員約4,200人の米国インターナショナル・レクティファイアーを買収しました。

インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場(ticker symbol:IFX)、米国では店頭取引市場(ticker symbol:IFNNY)のOTCQX に株式上場しています。 

日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

本社サイト: http://www.infineon.com (英語)

Information Number

INFATV201509-080

Press Photos

  • Jochen Hanebeck, President of the Automotive division at Infineon Technologies AG: “Our chips help to reduce the number of serious road accidents. For us, the collaboration with Kostal is a significant contribution to assisted driving, with all its safety and comfort advantages.”
    Jochen Hanebeck, President of the Automotive division at Infineon Technologies AG: “Our chips help to reduce the number of serious road accidents. For us, the collaboration with Kostal is a significant contribution to assisted driving, with all its safety and comfort advantages.”
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  • Frank Blaesing, Head of Innovation Management and Advanced Engineering at Kostal: “It needs to know if and how well the driver is informed about what’s happening on the road at that moment. This information is especially needed when the control over the vehicle needs to be turned back to the driver in a complex traffic situation.”
    Frank Blaesing, Head of Innovation Management and Advanced Engineering at Kostal: “It needs to know if and how well the driver is informed about what’s happening on the road at that moment. This information is especially needed when the control over the vehicle needs to be turned back to the driver in a complex traffic situation.”
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