インフィニオンとゴールドウィンド、風力発電市場向けのIGBTスタック技術に関するライセンス契約を締結

Joint news release by Infineon Technologies and Xinjiang Goldwind Science and Technology

2010/11/23 | ビジネス&フィナンシャルプレス

ノイビーベルク(ドイツ)/北京(中国)

独インフィニオンテクノロジーズと、風力発電設備の研究開発と製造で中国をリードする新疆金風科技股分有限公司(以下ゴールドウィンド)は本日、風 力タービンの製造に必要な中核部品に関するライセンス契約を締結しました。

契約に基づき、ゴールドウィンドはMW(メガワット)グレードの風力タービンのコンバータで使用されるインフィニオンのIGBT(絶縁ゲート型バイポーラ・トランジスタ)ス タックの生産許可を取得します。さらにインフィニオンは、IGBTスタックをゴールドウィンドに供給します。パワー半導体であるIGBTを使用することで、ジ ェネレータからの可変周波数出力を当該地域のグリッドに適切な固定周波数へと効率的に変換することができます。

ゴールドウィンドの武鋼(Wu Gang)(取締役会長)氏は、本日の調印式で次のように述べています。「インフィニオンの技術とその後の社内生産体制の導入により、中 核となるコンバータ部品の供給体制を効果的に確保し、コスト効果を高めながら社内のコンバータ開発を強化できます。これにより当社製品の競争力は強化されます。今回の提携によって、当 社はインフィニオンの持つ高度なプロセス技術と品質管理に関する経験から学ぶことができ、こうした知識は当社の製品管理の向上に寄与すると考えられます」

インフィニオンのアルンジャイ・ミタル(Arunjai Mittal)(インダストリアル&マルチマーケット事業本部プレジデント)は次のように述べています。「ゴールドウィンドによる決定は、当 社の先進IGBT技術がクラス最高のエネルギー効率、高信頼性、堅牢性を実現することを確認する絶好の事例です。パワー半導体は、エネルギー生成、エネルギー供給、エ ネルギー変換の各種アプリケーションに欠かせない部品です」

さらに、インフィニオンは北京に応用エンジニアリング・センターを開設する計画です。大容量化とグリッドの親和性の向上に向けて風力タービンが進化する中、フルパワーのコンバータは、ゴ ールドウィンドが製造するものなどPMDD(永久磁石直接駆動)の風力タービンの中で最も重要な要素のひとつとなっています。インフィニオンは2007年より、ゴールドウィンドが開発・製 造するコンバータにIGBTスタックを供給してきました。インフィニオンのIGBTスタックを搭載したゴールドウィンドのコンバータは2009年7月に北京官庁貯水池で初めて設置されたもので、9 9%を超えるアベイラビリティを実現しながら極めて過酷な状況下での複数のテストに合格しています。

卓越した品質と性能により、インフィニオンのスタックはゴールドウィンドの社内開発による量産コンバータの第一選択肢となりました。インフィニオンは近年、コンバータの開発で豊富な経験を得ており、北 京の新施設も間もなく操業開始することから、ゴールドウィンドはインフィニオンの技術を導入するのに今が適切な時期であると考えています。ゴ ールドウィンドはこれまで1.5MWの風力タービンでIGBTスタックを採用してきましたが、これを現在量産中の2.5MWや3.0MWのユニットにも拡大し、さ らには現在開発中の6MWオフショアモデルにも現地での立ち上げ後に拡大する計画です。ゴールドウィンドでは、2012年半ばに初の6MWのプロトタイプを提供する予定です。

インフィニオンについて
インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、モビリティ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2010会計年度(9月決算)の売上高は32億9,500万ユーロ、従 業員は世界全体で約2万6,650人でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com  
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp  

ゴールドウィンドについて
新疆金風科技股分有限公司(「ゴールドウィンド」)は、中国を代表する風力タービンメーカーとして、強力かつ独立した研究開発能力と国内の風力エネルギー部門で最も長い操業の歴史を誇ります。同 社の永久磁石直接駆動(PMDD)技術は、世界の風力エネルギー業界の最先端を行っています。ゴールドウィンドのタービンは中国全土で操業されているほか、欧 州や南北アメリカなどの主要な国際市場でも販売されています。同社は深圳証券取引所(SZSE:002202)と香港証券取引所(HKSE:2208)の両方に上場しています。2 009会計年度の売上高と純利益は、それぞれ107億人民元と17億人民元を上回りました。

1998年に設立されたゴールドウィンドは、グリーンなエネルギー源を進化させることで環境保護に取り組んできました。2 010年6月30日時点での同社のタービン累積販売数は8000個を上回っており、これは1年間に標準的な石炭700万トンを置き換え、1700万トンの二酸化炭素排出量を削減していることになります。

詳細については、下記サイトをご参照ください。
www.goldwind.cn

Information Number

INFIMM201011.009