インフィニオン、第2世代「ThinQ!」シリコンカーバイド・ショットキー・ダイオードを、絶縁型のTO-220 パッケージで提供

2010/05/05 | マーケットニュース

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは本日、第2世代SiC(シリコンカーバイド)ショットキー・ダイオードを絶縁型TO-220パッケージで提供すると発表しました。最 新の絶縁型TO220のポートフォリオは、第2世代「ThinQ!」SiCショットキー・ダイオードの優れた電気性能と、絶縁ブッシュや絶縁シートを使用せずに簡単・確 実にマウントができるといった絶縁型パッケージの利点を兼ね備えています。

最新の絶縁型TO220デバイスは、ジャンクションとパッケージ間の熱抵抗が、標準的な非絶縁型TO-220デバイスと同等であるという特長を持っています。この特長は、イ ンフィニオンによる特許取得済みのディフージョン・ソルダリング法を使用し、「チップとリードフレーム間」の熱抵抗を大幅に抑えるとともに、パッケージの内部絶縁層を効果的に補うことで実現しました。イ ンフィニオンは、2A~6Aの定格電流で600Vの絶縁型TO-220ポートフォリオにより、このパッケージ・タイプでは業界で最も広範なSiCダイオード・ポートフォリオを提供しています。

シリコンカーバイド(SiC)は、パワー半導体向けの革命的な素材であり、Siパワーデバイスをしのぐ物理特性を備えています。主な特長としては、ベンチマークとなるスイッチング動作、逆 回復がないこと、温度によるスイッチング動作への影響が事実上ないこと、標準動作温度が-55℃~175℃であることなどが挙げられます。SiCショットキー・ダイオードの主なアプリケーション分野は、ソ ーラーインバータやモーター駆動装置をはじめ、スイッチング電源(SMPS)およびその他のAC/DC、DC/DC電力変換アプリケーションにおけるアクティブPFC(力率改善回路)です。絶 縁型TO-220ポートフォリオは、フラットパネルディスプレイ(LCD/PDP)やコンピュータの電力供給アプリケーションに最適です。

インフィニオンは、世界で初めてSiCショットキー・ダイオードを提供したプロバイダであり、2001年に最初の製品を発売しました。近年は、サージ電流の安定性やスイッチング性能、製品コスト、パ ッケージングなどの分野でSiCショットキー・ダイオード技術に大幅な改良を加え、SiC技術のメリットを拡大しています。SiCショットキー・ダイオードは、600Vと1200Vで提供されます。

入手状況と価格
本ポートフォリオはすべて、量産出荷を開始しています。価格は、TO220パッケージの同等製品と同程度となっています。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2009会計年度(9月決算)の売上高は30.3億ユーロ、従 業員は世界全体で約2万5,650人でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com  
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

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INFIMM201005.050