2009会計年度第2四半期はコスト削減が順調に進行、第3四半期には売上高と事業部業績合計の大幅な改善を予測

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2009/04/30 | 四半期レポート

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは本日、3月31日を末日とする2009会計年度第2四半期の業績を発表しました。

2009会計年度第2四半期のインフィニオンの売上高は7億4,700万ユーロで、前四半期比で10%減、前年同期比で29%減でした。イ ンフィニオンの事業部業績合計は1億1,000万ユーロの損失で、これに対し前四半期は1億200万ユーロの損失でした。この事業部業績合計には、繰 り返しを伴わないボーナスおよびインセンティブ額の減額による3,300万ユーロが反映されています。

インフィニオンテクノロジーズのピーター・バウアーCEOは次のように述べています。「コスト削減に向けたインフィニオンの取り組みは非常に順調に進んでおり、ま た厳しい経営環境にもかかわらず売上高は予想通りの金額を達成しました。2009会計年度上半期には、現金流出の制限を目的として設備投資と運転資金を大幅に削減しました。最 終的にはインフィニオンの歴史において最も効果的なコスト削減策の実施に成功しました。」

売上高の前四半期比減は、インフィニオンの5つの事業部のうち4つにおいて減少が発生したことによります。減少の割合が最も大きかったのはインダストリアル・マルチマーケット、チ ップカード&セキュリティ、およびワイヤーライン・コミュニケーションの3つの事業部でした。オートモーティブ事業部の売上高も減少しましたが、ワイヤレス・ソ リューション事業部は市場全体の縮小にもかかわらず市場シェア拡大と共に売上高の前四半期増を達成しました。通貨変動と買収売却の影響を除外した場合、売上高は前四半期比で11%減、前年同期比では32%減 でした。

第2四半期の継続事業からの純損失は1億5,000万ユーロで、基本および希薄化後の一株あたり損失は0.20ユーロでした。前四半期の継続事業からの純損失は1億1,600万ユーロで、基 本および希薄化後の一株あたり損失は0.16ユーロでした。

第2四半期の非継続事業からの税引後損失は1億800万ユーロでした。非継続事業からの基本および希薄化後の一株あたり損失は0.12ユーロでした。 Qimonda AGと完全子会社のQimonda Dresden GmbH & Co. oHGは2009年1月23日、ミュンヘン地方裁判所において支払不能訴訟手続きを申し立てました。この申し立ての結果として、 インフィニオンは第2四半期についてキマンダを連結対象から解除しました。この手続きに伴いインフィニオンは、主 に従来は株主資本として計上していた累積した通貨変動の影響により1億ユーロの損失を計上しました。 この累積損失の計上によるインフィニオンの株主資本への影響はありません。

第2四半期のインフィニオンのグループ純損失は2億5,800万ユーロで、基本および希薄化後の一株あたり損失は0.32ユーロでした。

第2四半期にインフィニオンは、生産量を第1四半期のすでに低い水準からさらに引き下げることを含め、在庫を前四半期から大きく削減しました。この結果として第2四半期中に在庫は前四半期比で18%減 少し、純運転資本は7,200万ユーロ減少しました。この減少にはリーマンブラザーズの破綻後に発生したドイツ銀行預金保護資金からの9,500万ユーロの現金流入、お よびIFX10+コスト削減プログラムに伴う5,600万ユーロの現金流出が含まれています。これらを合わせ、インフィニオンは売上高、生 産量共に最低期となった可能性のある本四半期の現金流出額を2,200万ユーロの赤字に抑えることができました。

第2四半期中にインフィニオンは額面総額3,500万ユーロ相当の転換社債を約2,000万ユーロの現金で買い戻しました。

IFX10+の下で約6,000万ユーロのコスト削減を達成
第2四半期にインフィニオンはIFX10+プログラムに基づくコスト削減を引き続き進めました。IFX10+に基づくコスト削減策の迅速な導入には、2 009会計年度当初に導入された組織構成も貢献しました。営業経費については2008会計年度第4四半期から約6,000万ユーロを削減し、これは営業経費のみで年間約2億4,000万ユーロの削減に相当します。 第2四半期には計画に基づく人員削減も非常に好調に進みました。2009年3月末時点での総従業員数は26,400名を下回り、これに対し2008年9月末時点では29,100名でした。

今後さらにコスト削減を進めるため、インフィニオンはドイツ国内のすべての業務について勤務時間の削減を発表し、また無給休暇を導入しました。イ ンフィニオンはこれらのコスト削減策に伴う経費または現金流出は予想していません。

2009年度第3四半期業績の見通し
売上高は増加、事業部業績の損失額は大きく減少

見通しは依然として限られた水準に留まっているものの、インフィニオンは第3四半期のグループ売上高が第2四半期から約10%増加すると予想しています。こ の売上高の増加はすべての事業部で発生しますが、特にワイヤレス・ソリューション事業部がその推進役になる予定です。

インフィニオンは本四半期に在庫を大幅に削減しました。この削減ならびに需要に安定化の徴候が見られることに伴い、イ ンフィニオンは生産を現在の出荷量と顧客側予想とより釣り合った水準に戻すため慎重に調整を行うことができます。売上高増とコストのさらなる削減に基づき、イ ンフィニオンは事業部業績合計が第3四半期に大幅に改善し、利益率は1桁台後半のマイナスになると予想しています。

2009年度通期の業績見通し ‐ 最新版 ‐
第4四半期の状況については依然として相当な不確かさが残っています。しかしながら上半期の業績と第3四半期の見通しに基づき、イ ンフィニオンは2009会計年度通期の売上高は2008年度と比較して20%以上減少すると予想しています。事業部業績合計については大幅に減少し、損失を計上すると引き続き予想しています。

インフィニオンは資本化された無形資産を含めて2009会計年度の設備投資予算をさらに削減し、1億7,000万ユーロから1億9,000万ユーロの範囲内に収める予定です。こ れに対し本会計年度当初のすでに削減済みの予算額は2億5,000万ユーロ、前会計年度は3億7,000万ユーロでした。有形および無形資産の原価償却額は、2 009会計年度当初の想定額4億5,000万ユーロから約5億ユーロに増加しました。

ピーター・バウアーは次のように述べています。「この困難な環境下においては経費をさらに厳しく管理する必要があります。戦略的にはインフィニオンは良好な位置付けにあります。将 来的にさらに重要性を増すと思われる成長市場に対しては、インフィニオンの3つの柱、すなわちエネルギー効率、コミュニケーション、およびセキュリティを取り組みます。最 近のボッシュとトヨタによる自動車向け電源製品、およびノキアによるGSM/GPRSとEDGE向けシングルチップ・プラットフォームの採用は、当 社製品が持つ競争力と経営に対するお客様からの信頼を反映したものです。」

ワイヤレス・ソリューション事業部の第2四半期売上高は過去最高を記録、事業部業績合計は予想通り
第2四半期のオートモーティブ事業部の売上高は、世界的な自動車市場で続く需要減退のため前四半期比で減少しました。オートモーティブ事業部の業績低下は売上高減少、お よび在庫削減のため実施された生産量の引き下げに伴うマイナスの影響によるものでした。この損失はIFX10+プログラムに伴うコスト削減により一部相殺されました。

インダストリアル・マルチマーケット事業部の売上高減少はサプライチェーンでの在庫是正、および季節的要因により需要が低迷する四半期によるものでした。インダストリアル・マ ルチマーケット事業部の第2四半期の業績は、売上高減少と在庫削減のため実施した生産量削減のため損失を計上しました。こ の損失はIFX10+プログラムによるコスト削減と通貨ヘッジによるプラスの効果により一部相殺されました。

チップカード&セキュリティ事業部の売上高は第1四半期から減少しましたが、こ れは市場の低迷に伴うチップカード&セキュリティ関連の大半の事業での需要低迷がペイメント事業での売上高増加によって一部しか相殺されなかったことによります。チ ップカード&セキュリティ事業部の業績は、売上高減少および生産施設の利用水準がさらに低下したことにより減少しました。こ れらの影響はIFX10+プログラムによるコスト削減により一部しか相殺されませんでした。

ワイヤレス・ソリューション事業部の第2四半期の売上高は、HSDPAとUltra Low Costの両方の主な携帯電話プラットフォーム顧客による需要拡大を主な原因として前四半期比で増加しました。ワイヤレス・ソリューション事業部の業績は売上高の増加、IFX10+プログラムによるプラスの影響、 およびヘッジ効果の改善により大幅に改善しました。

ワイヤーライン・コミュニケーション事業部の第2四半期の売上高は、市場の継続的な低迷とサプライチェーン内での在庫是正の進行を主な原因として前四半期比で減少しました。こ の減少は中国での3GインフラストラクチャおよびNext Generation Networkの好調により一部相殺されました。ワイヤーライン・コミュニケーション事業部の業績は、I FX10+プログラムに基づくコスト削減策と通貨変動の影響が売上高減少をほぼ相殺したため利益を維持しました。

すべての金額は暫定的なものであり、監査を経たものではありません。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2008会計年度(9月決算)の売上高は43億ユーロ、従 業員は世界全体で約2万9,100人でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトの証券取引所と米国のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com 
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFXX200904.052

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