インフィニオン、新型LDMOS RFパワートランジスタを発表

2.5~2.7GHzのWiMAXなどワイヤレス・ブロードバンド・アプリケーション向け、業界最高のピーク時出力を実現

2008/04/01 | マーケットニュース

ノイビーベルク(ドイツ)

通信用ICおよびソリューションのリーディングサプライヤである独インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies、以下インフィニオン)は、新型LDMOS RFパワートランジスタの二製品を発表しました。WiMAXなど、2.5~2.7GHzの周波数帯域のワイヤレス・インフラストラクチャ・アプリケーションを対象としています。インフィニオンは現在、10W、4 5W、130WのRFパワートランジスタ製品を揃えていますが、最大170Wのピーク時出力を備えた新製品が加わることで、広範なポートフォリオはさらに拡大します。新型LDMOS RFパワートランジスタの備える高いピーク時出力は、RFパワーアンプの設計の簡素化を可能にします。

インフィニオンのヘルムート・ヴォルガー(RFパワー担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャ)は、次のように述べています。「包括的な製品ポートフォリオに新製品が加わったことで、イ ンフィニオンは引き続き、最高のピーク時出力を誇るRFパワートランジスタを市場にお届けしていきます。ワイヤレス・インフラストラクチャ市場がWiMAXなどの最新技術を採用する中、機能・性 能を強化したインフィニオンのLDMOS RFパワートランジスタのような製品は、設計者のツールとして不可欠な要素となります。ピーク時出力が向上することで、設計の簡素化を図るとともに、全体的なBOM( 部品コスト)を削減することができます」

インフィニオンの「PTFA260851E/F 85W FET」は、WiMAX信号条件の下、16Wの平均出力で14dBのゲイン(Typ.値)と22%の効率性(Typ.値)を実現します。「 PTFA261702E 170W FET」は、WiMAX信号条件の下、32Wの平均出力で15dBのゲイン(Typ.値)と20%の効率性を実現します。

インフィニオンのPTFA261702Eは、2.5~2.7GHzの帯域で、業界最高のピーク時出力となる定格170W(P-1dB)を実現します。トランジスタのアーキテクチャとしては、電 気的に絶縁された二分構造を採用することで、ドハティ方式のパワーアンプ・アプリケーションの使い勝手を高めています。さらに、デバイスをプッシュ・プル構成で使用し、帯域幅性能を拡大することも可能です。

両製品とも、鉛フリー、RoHS準拠のセラミック・パッケージで提供されます。動作電圧は28Vで、広帯域な内部マッチングを実現し、CW(連続波)出力と28Vの供給電圧で、10:1 VSWR( 電圧定在波比)への対応が可能です。

出荷状況について
インフィニオンのPTFA260851E/FおよびPTFA261702Eは、現在生産中です。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度(9月決算)の売上高は77億ユーロ(キマンダの売上高36億ユーロを含む)、 従業員は世界全体で約4万3,000人(キマンダの従業員約1万3,500人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。イ ンフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFCOM200803.052