インフィニオンのVoIP対応親機向けシングルチップCAT-iq™ワイヤレス・エンジンが、VoIP設計の部品コストを40%削減

2008/01/29 | マーケットニュース

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies、以下インフィニオン)は本日、アムステルダムで開催中のDECT08カンファレンスにおいて、親 機向けのシングルチップCAT-iq™/DECTワイヤレス・エンジン「COSIC™ (Cordless Single Chip)-Modem」を発表しました。COSIC-Modemは、ベ ースバンド用プロセッサ、トランシーバ、パワーアンプをモノリシックCMOSシングルチップに統合し、高品質なコードレスIPテレフォニーを実現しています。C OSIC-ModemをインフィニオンのADSL2/ 2+用ブロードバンドCPE(加入者宅内装置)SoC(システムオンチップ)である「Danube」、イーサネット用の「Twinpass」、お よびVDSL2用の「VINAX™-VE」と組み合わせることにより、最大6台までのHD(高品位)音質の子機に同時に対応し、ま たCAT-iq™のロードマップに記載されたデータアプリケーションへのアクセスを提供します。

DECT/DECT 6.0との後方互換性を備えたCOSIC-Modemは、DECTソフトウェアスタックの実行をCPE SoCに委ねて、そ れ自体は基本的なワイヤレス通信のタスクに集中するため、CAT-iq™コードレス親機のシステム設計の最適化が可能になります。このタスク分離によって親機内のCAT-iq™には外部メモリが不要となり、C AT-iq™サブシステムの部品コスト(BOM、bill of material)が少なくとも40%削減されます。さらにすべてのアプリケーションがCPE SoCのメモリ上に直接展開されるため、音 声およびデータアプリケーションのCPEベンダやサービスプロバイダがこのアーキテクチャに関するリソース管理を柔軟に行い、機能のアップデートをリモートで行えるようになります。さらに特筆すべき機能として、C OSIC-Modemでは放射制御のため無線レベルを調節することが可能です。

CAT-iq™規格は普及しているDECT規格の後継として、ITU Telecom World 2006において世界的に発表されました。現 在のCAT-iq™プロファイルはG.722ワイドバンド・コーデックに基づくコードレスHD音声アプリケーションをターゲットとしており、音楽ストリーミング、情報表示サービス、インスタントメッセージング、最 先端のホームコントロールなどの低ビットレートのデータアプリケーションにも2008年下半期中に拡張される予定です。CAT-iq™開発において主導的な役割を担ったインフィニオンテクノロジーズは、D ECT- Forumにおけるこれらの活動をリードしています。

インフィニオンのクリスチャン・ヴォルフ(コミュニケーション・ソリューションズ事業部シニアバイスプレジデント兼ワイヤライン・アクセス事業部ゼネラルマネージャ)は次のように述べています。「 さまざまなコードレス技術の中でも、CAT-iq™/DECTはリーチ、カバレッジ、消費電力、および世界的な支持という面で大きな優位性を備えており、ブ ロードバンドホームネットワークにおいてはさらに重要性を増します。デジタル・コードレスとブロードバンドCPEの両ソリューションを開発する世界唯一のベンダとして、イ ンフィニオンは市場リーダーとしての地位を維持すると共に、最適化されたソリューションをお客様に提供しています」

インフィニオンはCOSIC-Modemを、ハイレベルな管理APIを備えたCPE SoC志向の
CAT-iq™/DECTスタック・ソフトウェアと共に出荷します。COSIC-Modemはまた、インフィニオンの「SPINACER」 Linuxソフトウェアセットに基づく完全なリファレンスIAD設計としても提供されます。7 x 7 平方ミリメートルという世界最小の面積を持つこのチップの量産タイプは、R oHs準拠のVQFNパッケージにより出荷され、集積や製造を容易にします。

COSIC-Modemはすでにエンジニアリング・サンプルの提供が開始されています。本格生産開始は2008暦年第2四半期の予定です。C OSIC-Modemの詳細については下記のサイトをご参照ください。
www.infineon.com/DECT

CAT-iq™はDECT Forumの登録商標です。CAT-iq™はブロードバンド・ホーム・コネクティビティのための新しいグローバルな技術です。

インフィニオンについて

 インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、通信、安 全性とセキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2007会計年度(9月決算)の売上高は77億ユーロ( キマンダの売上高36億ユーロを含む)、従業員は世界全体で約4万3,000人(キマンダの従業員約1万3,500人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米 国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

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INFCOM200801.035