サムスンがEDGE方式の携帯電話にインフィニオンの高周波トランシーバICを採用、部品点数とボード面積を縮小

独インフィニオンテクノロジーズは本日、世界第3位の携帯電話メーカーであるサムスン電子がインフィニオンのシングルチップCMOS高周波（RF）トランシーバIC「SMARTi PM」を、2 006年下半期に発売を予定しているEDGE方式の新しい携帯電話に採用したと発表しました。
「SMARTi PM」はGPRS/EDGE高周波部全体の部品点数を30パーセント減らすことができるほか、RFトランシーバのボード面積を他社製の携帯電話に比べて50パーセント縮小できます。

インフィニオンは2005年に2億個以上のモバイル機器用高周波ICを販売し、この分野の半導体では不動の地位を築いています。米市場調査会社ストラテジー・アナリティクスによれば、サ ムスンは世界の携帯電話事業者の中で第3位にランクされ、2005年には1億300万台の携帯電話を販売、うち7,600万台以上がGSMネットワークに対応しています。EDGE方式携帯電話の市場拡大を受け、サ ムスンはインフィニオンの高周波トランシーバIC 「SMARTi PM」の採用を決定しました。

ストラテジー・アナリティクスのディレクター（RFおよびワイヤレスコンポーネント担当）、クリス・テイラー氏は次のように述べています。「EDGE対応携帯電話の市場規模は、2 006年の1億6,000万台から2010年には3億2,000万台以上へと倍増するでしょう。インフィニオンはEDGE方式トランシーバICのトップメーカーとしての地位を確立しています。0 .13ミクロンのC11 CMOSプロセスに基づく『SMARTi PM』を投入した同社は、EDGE対応チップで他社に約6カ月先んじていると見られます」。

インフィニオンテクノロジーズのステファン･ヴォルフ（RFエンジン事業ユニット、 バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャ）は次のように話しています。「 サムスン社の携帯電話部門が当社の画期的な統合GSM/GPRS/EDGE方式トランシーバICの採用を決定したことは、当 社が先進的なCMOS技術に基づく競争力の高い高周波トランシーバICを新たに展開するための重要な一歩といえます。インフィニオンは、メ ーカーがより小型で機能の充実したハンドセットを設計できるよう支援しています。『SMARTi PM』の市場参入が成功したことは、当社の高周波トランシーバIC分野におけるリーダーシップを明確にしています」 。

「SMARTi PM」（PMB 6272）は、4バンド（850/900/1800/1900）に 対応した音声および高性能データ通信用のCMOSワンチップGSM/GPRS/EDGE無線トランシーバICで、サイズはわずか5.5 x 6.5平方ミリメートルです。標 準的なI/Qインタフェースを採用しており、主要なすべてのEDGEベースバンドICと接続することができます。このワンチップソリューションは容易な使用と高い生産性を提供し、ハ ンドセットメーカーが同じチッププラットフォームを使用したマルチプルデザインを短期間で市場に投入することを可能にします。

画期的な小信号ポーラー・アーキテクチャに基づく「SMARTi PM」は、ベンダー各社が供給する標準的なアンプで作動し、伝送パスにアイソレーターや追加フィルターなどを置く必要がありません。

インフィニオンテクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、メモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。2005会計年度（9月決算）の売上高は67億6,000万ユーロ、2005年9月末の従業員数は約36,400名でした。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください：
日本サイト： http://www.infineon.com/jp