ルネサス テクノロジとインフィニオンがICカード用マイコンのソフトウェアインターフェースを共同開発

2005/02/02 | マーケットニュース

株式会社ルネサス テクノロジ(本社:東京都千代田区、会長&CEO:長澤 紘一、以下、ルネサス テクノロジ)とインフィニオンテクノロジーズ(本社:ドイツ ミュンヘン、CEO:Dr. Wolfgang Ziebart、以下、インフィニオン)は両社のICカード用32ビットマイコン共通のソフトウェアインターフェース仕様を共同開発することで合意しました。
ルネサス テクノロジのAE5ファミリーとインフィニオンのSLE88ファミリーに共通のソフトウェアインターフェース仕様を使用することにより、I Cカードメーカーは携帯電話などに幅広く採用されている両社のプラットフォーム間でソフト共有や再利用を容易に実現でき、アプリケーションの開発スピードを速めることができます。
近年、マイコンを搭載したICカードは、携帯電話、クレジットカード、銀行キャッシュカード、IDカードなど用途が多様化、高機能化が進んでいるため、搭 載するICカード用マイコンも従来の8,16ビットに加えて、高セキュリティ機能や64Kバイト以上のEEPROMを搭載したハイエンドの32ビットマイコンが採用され始めています。また、I Cカードメーカーは自社のソフトウェアを異なったハードウェアプラットフォームへ移植する開発負担の増加が課題となっています。ハードウェアとオペーレーティングシステム間のインターフェースを標準化することで、 ICカードメーカーは開発の期間や費用が削減できるだけでなく、新しいアプリケーションの早期市場投入が可能になります。

共通のソフトウェアインターフェース仕様は、暗号コプロセッサ、タイマー、シリアルインターフェース、乱数発生器、メ モリーマネジメントユニットなどのICカード用マイコンのハードウェア固有の各種周辺機能に対応するデバイスドライバ等から成ります。今回両社が提供する共通ソフトウェアインターフェースはルネサス テクノロジのAE5ファミリーのACL(Advance Crypto Library(注1))とインフィニオンのSLE88ファミリーのPSL(Platform Support Layer(注2))に対応し、2005年6月末までに開発終了する予定です。
両社は、優位性ある製品をICカードメーカーに提供するために、今後PSLインターフェースに互換した共通ソフトウェアインターフェースの開発を継続しておこなっていきます。

(注1) ACL(Advance Crypto Library) :
ルネサス テクノロジ製ICカード用マイコンの暗号ライブラリー。
(注2) PSL(Platform Support Layer) :
インフィニオン製ICカード用マイコンのライブラリー。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2004会計年度(9月決算)の売上高は71億9,000万ユーロ、2004年9月末の従業員数は約35,600名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください:
本社サイト:http://www.infineon.com
日本サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFAIM200501.030