インフィニオンがドレスデンのメモリ開発センタを拡張120人を新規採用

2004/02/06 | ビジネス&フィナンシャルプレス

独インフィニオンテクノロジーズは、ドレスデン工場内のメモリ開発センタを拡張すると発表しました。特 にDRAMやフラッシュ製品を生産するプロセス技術の開発で当センタが果たしている中心的役割を一段と強化、拡大するのが目的です。そのため、ドレスデン工場敷地内に新しいビルを建設し、セ ンタ内に開発専用クリーンルームを1カ所新設します。総投資額は約1億2,000万ユーロで、今後2年間にわたって投じます。現時点では、開 発センタ拡張のため現会計年度に約120人を新規採用することを見込んでいます。

メモリ開発センタに追加される能力は、2005年早々までに当社の既存半導体ファブに隣接して建設される新コンプレックス内に配置されます。今年半ばに着工する予定です。新コンプレックスが完成すれば、ク リーンルームのスペースは約2,300 平方メートル拡大します。クリーンルームのための技術インフラやオフィススペースにも、適当な広さのエリアが割り当てられます。この新しい付属施設では、将 来世代のメモリ生産に向けて、革新的なメモリ・コンセプトや300mmウェハ・ベースの製法の開発に照準を絞ります。インフィニオンの目標は、次世代半導体の供給を目指すグローバル競争において、技 術およびコスト面のリーダーシップを一層広げることにあります。

インフィニオンのハラルド・エッガース(メモリ製品グループ上席副社長兼ゼネラルマネージャ)は、「ドレスデンは、ド イツ国内で新規雇用およびハイクオリティ生産の職場創出を一貫して進めているインフィニオンの実績を表す典型的サイトです。インフィニオンは昨年も、メ モリ製品グループの技術開発活動をメモリ開発センタに集中して進めました。開発センタ拡張によって、インフィニオンはさらに一歩前進し、7 0nmないしそれ以下の微細な次々世代技術の開発のために必要なスペースを創出し、この分野でリーディング・ポジションを確保できます」と、語りました。

生産プロセスの技術的背景

メモリチップの生産工程では、シリコンウェハは約400~500の個別製造ステージを通ります。12~15カ月ごとに新技術が導入され、その結果、より微細な実装サイズの生産が可能になり、従 ってウェハ1枚あたりのトランジスタおよびメモリセルの集積数が向上します。この開発サイクルは、シリコン・エリア1平方センチあたりのトランジスタ集積密度が2年ごとに倍増するという、ム ーアの法則によく例えられます。幾何学的寸法を一層小型化しながら、事実上以前と変わらない電気的特性を維持するのは、全プロセス連鎖と個々の生産工程を開発する研究陣に多大な要求を課します。開 発センタでは惹起する様々な課題を解決する方法を編み出し、それらの解決策を生産現場に導入しています。

インフィニオンテクノロジーズドレスデンについて

インフィニオンテクノロジーズドレスデンは、200mmおよび300mmウェハ・ベースの複雑な生産技術を用いてメモリチップやハイグレード・ロジック・デ バイスを生産しているインフィニオンテクノロジーズの組み立ておよび開発を行っている施設です。直径300mmのウェハを使った量産と技術開発は早くも2000年にスタートしました。その結果、200mmウェハ・ ベースのチップ生産と比べて30パーセントもの経費低減を達成しました。このドレスデン工場は当初はフル能力時に1,450人の精鋭要員を擁することが計画されていましたが、そ の従業員数は現在は5,400人に達しています。2004会計年度末までには5,800人に増員される見込みです。インフィニオンの国際的生産拠点網において、ドレスデン工場は、当社が欧州、アジア、米 国に展開する工場ネットワークであるDRAMチップ国際工場群(ファブ・クラスタ)の模範的施設となっています。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

Information Number

INFXX200402.033

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