インフィニオンがITUテレコムワールド2003に先進的な半導体および光伝送ソリューションを出展

2003/10/13 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズは、10月12日~18日にスイスのジュネーブで開催のトレードショー「ITUテレコムワールド2003」に、先 端的な有線通信用ソリューションの広範なラインナップを出品しました。以下に、インフィニオンブース(ホール4、ブース番号4221)における製品展示、インフィニオン製品を採用した顧客企業製品の展示、動 作実演の中から、いくつかのハイライトをご紹介します。 \

  • VoIP-ATA向けインテグレーティッドソリューション
  • 韓国コアセス社がLANアクセス製品の新ファミリにインフィニオンのレイヤ2+ EthernetスイッチIC「Purple」を採用
  • SONET/SDHフレーマICとタイム・スロット・インターチェンジICの相互運用性確立のためにヴィテッセセミコンダクター社と協業
  • オプティカルソリューションズ社が「FiberPath」システムにインフィニオンの一心双方向光伝送モジュール「Triport-BIDI」を採用

VoIP-ATA向けインテグレーティッドソリューション
インフィニオンの新しいVoIP-ATA (Analog Telephony Adaptor) 向けソリューションは、クラス最高のインテグレーションを提供する「 INCA-IP」と、通常のアナログ回線を終端しパケットネットワークへの統合を可能にする「VINETIC」との組み合わせで実現されています。

VoIP-ATAは一般的なアナログ電話を、VoIPネットワークへ接続する際に使用され、アナログ電話からの音声をパケット化、IPベースのネットワークへの統合を可能にする装置です。

このたび発表されたインフィニオンのリファレンスデザインは、2つの実績あるチップレベルの技術を組み合わせ、統合化されたVoIP-ATAシステムとして動作することを実証するものです。「 INCA-IP」は、VoIP端末をワンチップで実現した、シングルチップソリューションです。高度な処理能力を持つエンベディッドプロセッサ、音声処理機能、ネットワークインタフェース等を内蔵することにより、 「INCA-IP」は3者通話、会議電話、ハンズフリー等、高度な音声端末機能をチップレベルで提供します。

「INCA-IP」と一般的なアナログ電話機とのインタフェースを、「VINETIC」が提供しています。「VINETIC」はアナログ音声信号およびデジタル音声信号を、パ ケットベースネットワークへ統合する機能を提供しています。

韓国コアセス社がLANアクセス製品の新ファミリにインフィニオンのレイヤ2+ EthernetスイッチIC「Purple」を採用
韓国のベースバンド・アクセス・プロバイダであるコアセス社(Corecess Inc.)が、インフィニオンのEthernetスイッチ・オン・チップ「Purple」(型名: PLB2800)を採用したEthernetアクセス・スイッチ「Corecess 5200S」ファミリを発売します。「Purple」は、CPUとパケット・メ モリを内蔵したコンフィギュラブルなデバイスです。従来のEthernetアクセス・スイッチICの2倍のポート密度を持ち、最大48本のFast Ethernetと、2本のGigabit Ethernet (GbE)アップリンクをサポートします。

「Purple」を採用した「Corecess 5200S」シリーズは、MTU/MDU(集合店舗/集合住宅)やホスピタリティ施設向に開発された、豊富な機能を持つLANアクセス・スイッチです。 システムに内蔵された銅線方式または光ファイバ方式の2本のGbEインターフェイスを介して、通信事業者の高速ネットワークに容易に接続できます。ユーザ側では、大 半のデスクトップPCやポータブルPCに装備されている標準Ethernetインターフェイス10/100BaseTが提供されるので、特殊なCPE(顧客構内装置)モデムは不要です。

インフィニオンの「Purple」は、高集積スイッチ・オン・チップ、ソフトウェア・ドライバ、リファレンス設計キット含む、フル機能のEthernetアクセス・プラットフォームを提供します。「 Purple」は、先進的なセキュリティ機能をサポートします。セキュリティ機能には、VLAN、スタックドVLAN、認証および不法侵入発見プロトコル、プロトコル・フィルタ機能(NetBiosなど)が 含まれます。

SONET/SDHフレーマICとタイム・スロット・インターチェンジICの相互運用性確立のためにヴィテッセセミコンダクター社と協業
インフィニオンとヴィテッセセミコンダクター社(Vitesse Semiconductor Corp.)は、SONET/SDHシステム用のエンド・ツー・エ ンドなシリコンICソリューションを提供するために、協業を行っています。インフィニオンのSONET/SDHフレーマICと、ヴィテッセのタイム・スロット・インターチェンジIC(TSI)と の相互運用性確立の対象には、両社の160Gbps、320Gbps、640Gbps SONET/SDHシステム用の各種ICと、次 世代システムの迅速な開発および運用に役立つシステムレベルのリファレンス設計が含まれます。この協業の最初の成果として、インフィニオンのSONET/SDHマルチレート・フレーマIC「Tethys」と ヴィテッセのTSI「VSC9185」の相互運用性が動作実演されています。業界アナリストによれば、ヴィテッセのTSI製品ファミリはこの市場で30パーセントのシェアを占め、業 界で最も広く利用されているTSI製品の一つです。それだけに、ヴィテッセの製品ファミリに属する「VSC9185」との相互運用性の達成には重要な意義があります。

オプティカルソリューションズ社が「FiberPath」システムにインフィニオンの一心双方向光伝送モジュール「Triport-BIDI」を採用
インフィニオンの光伝送モジュール「Triport-BIDI」は、1本の光ファイバ上で双方向デジタル通信を可能にし、さらに、ア ナログおよびデジタルTVチャネルを搬送する高周波ビデオ信号用として追加のレシーバを搭載しています。この光トリプレクサ・モジュールは、1本の光ファイバ上で、1)高速インターネット、2)テレフォニ、3)ア ナログないしデジタルTVデータの、同時伝送を可能にします。現在のところ、各家庭ではそれらのサービスは2つの別々のネットワークを介して供給され、電話とインターネット閲覧には銅ケーブルが、ア ナログTVの受信には別の同軸ケーブルが使われているのが通例です。

「ITUテレコムワールド2003」でインフィニオンは、「Triport-BIDI」を採用した先駆的なFTTP(Fiber-to-the-Premises)ソリューションである、米 オプティカルソリューションズ社の「FiberPath 500」システムを展示しています。「FiberPath 500」は、家庭用および業務用に対応した単一の融合型アクセス・ネットワークを介して、音声、 データ、アナログないしデジタル方式ビデオ・サービスのトリプルプレイを提供することによって、コミュニティ全体のブロードバンド・ニーズを満足します。「FiberPath 500」は、標 準ベースのFSAN( Full Service Access Network)技術とGPON(Gigabit Passive Optical Network)技術を使用し、A TMの品質とGigabit Ethernetの速度を兼ね備えています。


インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

Information Number

INFCOM200310.008e