インフィニオンが年次株主総会を開催:困難な環境下でシェア拡大と将来への足場固めを達成

2003/01/21 | テクノロジー メディア

独インフィニオンテクノロジーズは、2002年に困難な市場環境が続くなか、すべての事業グループで市場シェアを伸ばしました。有力な市場調査会社(複数) によれば、世界半導体企業ランキングでインフィニオンは2002年に順位を前年の8位から6位に上げました。インフィニオンテクノロジーズのウルリッヒ・シューマッハ社長兼最高経営責任者(CEO)は 年次株主総会で、「当社は市場の変化に対応するため、Agenda 5-to-1プログラムを導入しました。当社の長期的成功への礎として、今後5年間にその戦略を系統的に実行していきます。そ の意欲的な目標を達成するには、ターゲットとする市場で一層のシェア拡大をなしとげ、収益性を大いに高めるソリューション・ビジネスを拡充する必要があります」と、説明しました。

インフィニオンは「Agenda 5-to-1」戦略を系統的に実行に移しており、今後5年間で世界の半導体メーカーの上位4社に入ることを目指しています。各 事業グループでは上位3社に入ることを目指し、収益性では第2位以内、半導体ソリューション・ビジネスで第1位となることを目指します。

半導体業界は、急激な変化に直面しています。たとえば、この業界に特有の変動サイクルは以前よりも短くなり、好況と不況の激しい波を描いています。この資本集約型産業では、投 資やリスクの分担手段として、ノウハウ交流や提携がますます重要性を増しています。この環境下において、インフィニオンは、現在の市場変化のなかで勝ち組として抜け出すべく、「Agenda 5-to-1」の 成長戦略を推進しています。

2002会計年度(2001年10月~2002年9月)の実績
2002会計年度の売上高は、対前年度比8パーセント減の52億1,000万ユーロとなりました。EBIT(利息・税引き前損益)は11億4,000万ユーロの欠損( 前年度は10億2,000万ユーロの欠損)、最終損益は10億2,000万ユーロの純欠損(同5億9,100万ユーロの純欠損)でした。1株当たり(基本および希釈)欠損額は1.47ユーロ( 前年度0.92ユーロ)でした。減収の主因となったのは半導体市場全般の不振で、全事業グループに大きな価格圧力となり、特にメモリ製品でそれが顕著でした。不 利な市場環境が予想以上に長引いているにもかかわらず、2002会計年度には、当社はすべてのロジックIC分野で四半期ごとに連続して売上増を達成しました」と、シューマッハは語りました。

自動車&産業グループは、第4四半期および通年の売上高がともに過去最高に達しました。メモリ製品の年間売上高は対前年度比16パーセント増を達成しましたが、これは、生 産性および生産能力の向上とビット需要の伸びに対応した、生産量拡大によるものです。ただし、その伸びは、通信とチップカード分野の減収で相殺されました。両分野では、世 界の通信事業者の大幅な投資削減と需要低迷および全般的な価格圧力がマイナス材料となりました。

2003会計年度第1四半期(2002年10~12月)の実績
2003会計年度第1四半期の売上高は、対前四半期比10パーセント増の15億2,000万ユーロに達しました。EBITは3,100万ユーロの欠損、最終損益は4,000万ユーロの純欠損、1 株当たり(基本および希釈)欠損額は0.06ユーロでした。シューマッハによると、売上増は特に、メモリ製品や携帯電話用半導体の需要増と自動車&産業グループが引き続き力強さを保ったことが要因です。損 益改善は特に、メモリ製品グループでの一層のコストダウンと高マージン製品への販売シフトが奏功したものです。

2003暦年上半期の見通し
「前向きの市場傾向を示す徴候がうかがえるものの、市場全般の持続的改善を云々するのはまだ早計です。当社は慎重ながらも、先行きを楽観視しており、大 半の分野では需要の安定が一段と進むと予想しています。しかし、当社は2003暦年上半期には、有線通信とセキュア・モバイル・ソリューションズの分野で価格圧力がなお続くため、困 難な市場環境はまだ続くだろうとみています」と、シューマッハはコメントしました。

セキュア・モバイル・ソリューションズ・グループに関しては、2003年にはGSM/GPRS携帯電話機の需要増が見込まれます。現時点で、当 社は2003暦年の世界携帯電話機販売総数は4億4,000万台に増加すると予想しています。ただし、第2四半期にはクリスマス後の季節的な需要減から、その販売量はやや低下する見通しです。セキュリティ&チ ップカードIC市場においては、季節的な需要低下と、移動通信に使用されるセキュリティ・コントローラ(SIMカード用IC)への強い価格圧力が続くことが推測されます。しかし、2 003暦年下半期においては市場が全般的に改善するとの見方を当社はなお維持しています。

業界アナリストによれば、2003年には世界の有線通信インフラへの設備投資はさらに10パーセント程度減る見通しです。DSL普及に弾みがついているので、当社は、アジアと日本を軸に、ブ ロードバンド・アクセス・ソリューション(ADSL、VDSL)への力強い需要が支えになると見込んでいます。

自動車用エレクトロニクスおよび自動車用半導体市場では強い価格圧力が存在するものの、当社は、さらなる生産性向上と自動車用半導体事業での先導的な製品性能があいまって、今 後も市場シェアの拡大を持続できるとみています。

メモリ製品については、2003会計年度第2四半期には、クリスマス期を含む第1四半期の堅調な販売の後を受けて、緩やかな伸びにとどまるでしょう。価格動向は、市 場心理やエンドユーザの態度に左右されます。2003暦年に価格が持続的な改善をみせるには、企業の買い替えサイクルからの需要増とインフラ投資の拡大が必要です。

提携の拡大
インフィニオンの成長戦略は、内的成長はもとより、戦略的な提携および買収にも基づいています。メモリ製品グループでは2002年に、台湾の華邦電子(Winbond Electronics)、南 亜科技(Nanya Technologies)に加え、中国のSMIC(中芯国際集成電路製造)との重要な提携契約を結びました。それをテコに、インフィニオンはアジアでの市場地位強化とともに、世 界のメモリチップ市場でのシェア拡大を目指す構えです。

さらに、インフィニオンは、移動通信用インフラ市場向け製品の主要サプライヤになるための足場として、エリクソン・マイクロエレクトロニクスの中核事業を買収しました。また、モトローラ、ア ギア両社と、次世代DSP(デジタル信号プロセッサ)技術の開発およびライセンス事業を目的とした合弁会社「スターコア社」を発足させました。さらに、AMD、デュポン・フォトマスクス両社と、次 世代チップ設計のための複雑なマスク技術の開発および生産を行う合弁会社「AMTC」を設立しました。

300mm生産の世界的リーダー
300mmウェハによるメモリチップの量産を開始してちょうど1年後にあたる昨年12月に、当社はドイツのドレスデン工場で「コスト分岐点」の節目に到達しました。これは、当社が300mm ウェハを用いて200mmウェハ使用時よりもメモリチップを安価に生産できるようになったことを意味します。ドレスデン工場は2003年夏までにフル生産能力へアップされ、以後、生産性に関して最大30%ま での優位性をフルに発揮できるようになります。「300mm技術のパイオニアとして、当社は半導体量産のための新しいスタンダードの確立に成功しており、疑いもなく、この方面のトレンドセッターとなっています。D RAM生産の300mm技術への転換により、当社は、競合メーカーに対して1~2年のリードを奪ったと確信しており、それを半導体業界における当社の地位強化に利用します」と、シューマッハは述べました。

インパクトとインパクト2
2001会計年度には、当社は市場環境の変化に経費削減計画「インパクト」によって迅速に対応し、それによる節減効果は約28億ユーロにのぼりました。当社は、長期的な成功を確実にするため、さ らなるプロセス最適化、ベンチマーキングおよびより大きな柔軟性確保を柱とする「インパクト2」計画をスタートさせています。

「経費削減計画「インパクト」の奏功により、フリーキャッシュフローとグロス・キャッシュポジションが大きく改善しました。その結果、手堅い財務基盤と、当 社の市場地位を維持するための十分な柔軟性が確保されました。「インパクト2」の始動により、効率、柔軟性および迅速性のさらなる向上を目指します」と、シューマッハはコメントしました。

企業統治
昨年、インフィニオンは自社の企業統治(コーポレートガバナンス)規約を公表し、同時に、ドイツ株式会社法第161条への遵守声明を出しました。この発表は、ド イツ企業統治規約の枠組み策定のために任命された政府委員会がまとめた勧告のすべてに、当社が完全に従う姿勢を示すものです。しかも、当社の規約は、効 率的で価値指向の企業統治を確保するための追加的対策も記載しており、その点で政府委員会勧告の枠を超えています。インフィニオンの取締役会と監査役会が認識する企業統治とは、企業のあらゆる価値、プ ロセスおよび目的を包括した概念です。

新規約では、善良で責任ある企業統治に関する諸勧告の一部として、役員および幹部保険(Directors & Officers Versicherung)に関し、取 締役会構成員については年間固定給与の25パーセント、監査役会構成員については年間固定報酬の100パーセントを免責金額(Selbstbehalt)とすることを規定しました。規約の実行を監視し、か つ発展させるために、当社は企業統治調整役を任命しました。企業統治調整役は、取締役会と監査役会に対して直接に報告を行います。

シューマッハは、「当社は、すでに国際的比較においても手本とみなされているドイツ企業の企業統治を、さらに向上させるための努力を支援します。当 社は自社の企業統治規約によってさらに一歩を進めましたが、株主、顧客、従業員および一般の人々に対して、価値指向の経営と管理をより透明に開示することを望んでいます。当社はこの規約を継続的に発展させ、そ して、規約の遵守状況を全社にわたって定期的に検証します」と、語りました。

年次株主総会にむけての諸提案
年次株主総会で議題となる他の諸項目には特に、インフィニオンテクノロジーズと、インフィニオンテクノロジーズが100パーセント株式を保有するEUPEC (Europaeische Ge-sellschaft fuer Leistungshalbleiter mbH、所在地:ワルシュタイン・ベレッケ/ドイツ)との間の経営および利益移転協定への従属に関する株主の票決があります。
当ニュースリリース、プレゼンテーション、報道機関向けの年次株主総会の写真は、以下のウェブサイトをご参照ください。
http://www.infineon.com/annual2003/

また、インフィニオンのマックス・ディートリヒ・クレイ監査役会会長、ウルリッヒ・シューマッハ社長兼最高経営責任者(CEO)およびペーター・J・フィシュル最高財務責任者(CFO)のスピーチも、 上記ウェブサイトにてご覧になれます。

断り書き:
当リリースには、インフィニオンの今後のビジネスに関する展望的見解が含まれています。そうした展望的見解が該当するものには、世界の半導体市場(特にメモリ製品市場)の動向、イ ンフィニオンの成長性、研究開発提携や研究開発活動のメリット、生産能力の拡大と刷新のための当社の今後の投資水準、当社工場での新技術の導入、当社生産プロセスのより微細な構造への転換、そ うした転換や他のイニシアティブ(率先行動)に伴う経費削減、業界標準に基づく当社の技術開発の成功、当社が自社技術に基づいて商業性のある製品を提供できる能力、当 社の経費削減と成長の目標を達成できる能力などがあります。そうした展望的見解は多くの不確実な要因によって左右されますが、そうした要因には、半導体全般の需要および価格動向をはじめ、当 社自身ないし他社との提携による開発努力の成功、当社生産施設における新しい生産プロセス導入の成功、競合他社の行動、拡張計画を遂行するための資金調達、および当文中で述べられたその他の要因があげられます。し たがって、当社における実際の結果は、当文中で記載された内容とは実質的に異なることがありえます。「Infineon」およぴ「Infineon Technologies AG」の 意匠はともにInfineon Technologies AGの登録商標およびサービスマークです。他の登録商標はすべて、各々の所有者に帰属します

Information Number

INFXX200301.035

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