インフィニオンとスリーコムがEthernet over DSL特許ライセンス契約を発表

2003/01/23 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズと米スリーコム社は、スリーコムが所有するEthernet over DSL (デジタル加入者線を介したEthernet伝送)関 連の特定の特許権をインフィニオンに提供することを取り決めた、ライセンス契約を締結したと発表しました。当契約により、インフィニオンにはそれら特許の共有権(undivided interest)が 与えられ、インフィニオンの DSL分野の主導的地位が強化されます。見返りにスリーコムは、非開示報酬(undisclosed fee)を受け取ります。その結果スリーコムは、将 来のインフィニオンによる特許ライセンシングから生まれるロイヤルティ収入から所定の取り分を受け取ります。

インフィニオンのPacket over VDSL(PoVDSL)および「10BaseS」チップには、それら特許で保護された技術が採用されています。そ れら特許により保護された技術をインフィニオンが買収したイスラエルのベンチャー企業、サバンが開発した際、スリーコムの支援を受けていたという経緯があります。

スリーコムのマーク・マイケル上席副社長兼ゼネラル・カウンシル兼セクレタリは、「スリーコムは80年代におけるEthernetのパイオニアとして、長年の発明の伝統を有しています。こ のたびの契約は、業界リーダーとの創造的なライセンス契約を通じて、スリーコムの知的所有権の価値を最大化するという、当社の一貫した姿勢を物語ります」と、述べました。

インフィニオンのノアム・アルロイ(有線通信グループ副社長兼インフィニオンテクノロジーズサバン最高経営責任者=CEO)は、「Ethernet over VDSLは、多チャネル・ビデオ、双 方向ゲーム、その他のIPベース・アプリケーションなど、真のブロードバンド・サービスを、既設インフラ上で簡単かつコスト効率のよい方法で実現する能力を確立し、世界中のインターネット・サービス・プ ロバイダや電気通信事業者にとってデファクト・スタンダードとなっています。インフィニオンの2002会計年度のEthernet over VDSLチップセット出荷量が200万セットを超えたことは、こ の中核分野での当社のリーダーシップを証明するものです。インフィニオンは、特許の完全所有権を取得したことにより、通 信機器プロバイダ向けの先進的な技術ソリューションのサプライヤとしての地位を一段と固めます。」と、語りました。

スリーコムについて
スリーコム(3Com Corporation)は、企業顧客向けの革新的、実用的かつ高価値のネットワーキング製品の第一級プロバイダです。同社はまた、ネットワーク・サービス・プ ロバイダ市場向けのインターネット・プロトコル(IP)サービス・プラットフォームおよびアクセス・インフラに関するリーダーでもあります。
同社ウェブサイト: http://www.3com.com

「3Com」および「3Com」のロゴはともに3Com Corporationの登録商標です。他のすべての企業名および製品名は、それらが関係する企業の商標とみなされます。


インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

Information Number

INFCOM200301.034 e