インフィニオンテクノロジーズが2002年4~6月の四半期業績を発表

2002/07/19 | テクノロジー メディア

世界の先導半導体メーカーである独インフィニオンテクノロジーズが2002年6月30日に終了した2002会計年度第3四半期(2002年4~6月)の業績について、売上高が前四半期比1パーセント増、前 年同四半期比10パーセント増の14億ユーロに達したと発表しました。特に、移動通信やバンキング向けのセキュリティ・コントローラとブロードバンド・アクセス・ソリューションの需要改善および自動車&産 業用パワーICの安定した需要が寄与しました。

第3四半期のEBIT(利払い前・税引き前損益)は1億700万ユーロの欠損でしたが、前四半期の1億7,800万ユーロの赤字から改善、前 年同四半期の5億9,800万ユーロの赤字に比べると大きく持ち直しました。EBITの連続の改善は、すべてのセグメントでの経費削減と大半の事業グループで需要が比較的安定していたことに支えられました。経 費削減計画「インパクト」の目標は、EBITとキュッシュ節約の面で達成されました。純欠損は連続して縮小し7,600万ユーロにとどまり、前四半期の1億800万ユーロ、前 年同四半期の3億7,100万ユーロの赤字に比べて改善、これに伴い1株当たり欠損額は0.11ユーロと、前四半期の0.16ユーロ、前四半期の0.59ユーロをともに下回りました。

インフィニオンテクノロジーズのウルリッヒ・シューマッハ社長兼最高経営責任者(CEO)は、「当社の事業は改善傾向を保ち、あいかわらず厳しい市場環境のなかでシェアを伸ばしました。メ モリ製品については強い価格圧力にさらされて低調な市況が続いていますが、経費削減をさらに進めるとともに、売上を伸ばし、通信関連と自動車用エレクトロニクスの分野では収益を改善させました」と、語りました。

第3四半期の粗利益率はプラス18パーセントと、前四半期のプラス21パーセントより低下したものの前年同四半期のマイナス1パーセントに比べて大きく改善しました。R &D支出は2億3,700万ユーロで、売上総額に占めるR&D比率は17パーセントでした(前四半期は2億6,400万ユーロで同19パーセント、前年同四半期は3億1,800万ユーロ)。

地域別売上高をみると、欧州以外の地域での売上高が総売上高の56パーセントを占めています。6月30日現在の総従業員数は世界全体で2万9,600人、う ち約5,100人が研究開発関係に従事しています。

第3四半期の製品グループ別売上高
第3四半期の事業グループ別売上高は、有線通信グループが1億300万ユーロと前四半期比7パーセント増、前年同四半期比では45パーセント減となりました。前四半期比での連続の増収は、ア ジアに照準をあわせた新しいブロードバンド・アクセス製品の投入や、光通信向けの標準製品および先進ソリューションの需要増によるものです。

無線通信グループの売上高は2億1,100万ユーロを示しました。携帯電話ハンドセットの安定した需要持続を映して前四半期を1パーセント上回り、前 年同四半期比では27パーセントの著増をみせました。

セキュリティ&チップカードICグループの売上高は1億2,000万ユーロと前四半期比33パーセント増となる一方、前年同四半期比では17パーセントの低下でした。前 四半期比の増加は主に移動通信やバンキング向けのセキュリティ・コントローラの販売増進によるものです。

自動車&産業グループの売上高は3億800万ユーロで、前四半期および前年同四半期をともに3パーセント上回りました。連続の増収は、自動車&産 業用パワーICの需要が引き続き活発なこととマザーボード事業の好調を反映したものです。

メモリ製品グループの売上高は5億4,500万ユーロと前四半期比では7パーセント減と連続の減少となりましたが、前年同四半期に比べると64パーセントの大幅増を示しました。前 四半期比の連続の減少は主に価格下落のためです。

なお第3四半期の戦略的ハイライトとして、6月にエリクソンとの戦略提携の一環としてエリクソン・マイクロエレクトロニクス(MIC)の中核事業を買収することで合意したことがあげられます。こ れを機にインフィニオンは、移動通信用インフラ市場の主要サプライヤに浮上するとともに、Bluetooth市場での地位を大幅に強化、さ らにエリクソンのシステムおよび携帯電話機向けの主要サプライヤの地位を確保します。この買収は2002会計年度第4四半期に完了する予定です。

このほか、モトローラ、アギア両社とのDSP(デジタル信号処理)技術とマーケティングを目的とした合弁会社「スターコア社」の設立や、AMD、デュポン・フ ォトマスクス両社と組んで次世代チップ設計用の先進的なフォトマスク開発のための合弁会社「アドバンスト・マスク・テクノロジー・センター(AMTC)」をドレスデンに設立したことも特筆されます。

2002会計年度の見通し
2002年(暦年)下半期の市場見通しについては、緩やかな需要改善の兆しがみられます。当社の大半の事業グループでは当面、強い価格圧力を伴った厳しい市場環境が続くものと思われますが、製 品やアプリケーションの絞り込みとコスト改善を活かして、市場シェアを一段と拡大できる立場にあります。

メモリ市場では、季節的に需要が落ちる2002年4~5月に大幅な価格下落をみせた後は、改善に向かいました。今後、学校の休暇明けシーズン、クリスマス商戦に加え、法 人の持つPCやインフラが更新時期にさしかかっているという事情がプラスに働くことが期待されます。

携帯電話市場では、主に次世代GSM/GPRSの導入が呼び水となり、緩やかな成長が見込まれます。当社はこの先の四半期にはBluetoothアプリケーションの成長に伴って、2002年(暦年)の 世界市場規模が4,500万台以上に達すると予想しています。

セキュリティ&チップカードICでは、移動通信の緩やかな成長に加え、バンキング、認証および娯楽向けがけん引して、市場回復が続くと予想されます。ただし、激しい競争による価格圧力は残るでしょう。

通信インフラ市場では、この方面の世界的な投資抑制傾向から厳しさが続くとみられます。2002年(暦年)のその投資額は前年比30%以上の低下となると予想されています。半面、ブロードバンド・ア クセス市場(ADSL/VDSL)はアジアと日本を軸に2002年(暦年)には緩やかな成長を続けるものと推測されます。

2002年(暦年)には世界の自動車生産は欧州を中心に若干低下すると専門家は予測しています。しかし、当社は自動車用エレクトロニクス事業に関して、有力な顧客企業との戦略的パイプに加えて、テ レマティクスや情報娯楽および自動車の安全性や便利さの向上などの新しいアプリケーションがプラスに働くと期待しています。

備考
上記は、発表原文からの抜粋日本語訳です。財務諸表を含むプレスリリースの全文(英語版PDFファイル)は次のURLからダウンロードしていただけます:
http://www.infineon.com/news/press/207_123e.htm

Information Number

INFXX200207.123e

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