住友電気工業がインフィニオンのEthernet over VDSLチップセットを採用

2002/06/04 | テクノロジー メディア

先進通信システム用ICの先導プロバイダである独インフィニオンテクノロジーズは、ブロードバンド・ネットワーキングの総合ソリューション・プロバイダである住友電気工業が、V DSLをベースとしたソリューションの市場投入を目指して、G.993.1プランAに準拠した同社のMTU/MDU(集合店舗/集合住宅)アクセスシステムに、インフィニオンのQAM方式Ethernet over VDSL(EoVDSL)チップセット「Octal 10BaseS」を採用したと発表しました。住友電気工業は、高集積で広い実績を持つ「Octal 10BaseS」を活用することにより、設 計時間の短縮とプラットフォームのポート密度向上をはかります。

住友電気工業の西脇由和セールス&マーケティング担当ゼネラルマネージャは、「当社は、高速ブロードバンド・ソリューションの先導プロバイダとして、最高品質のアクセスシステムを開発し、日 本のサービスプロバイダに競争力のあるブロードバンド・アクセス手段を提供することをお約束しています。インフィニオンのQAM方式Ethernet over VDSLチップセット10BaseSは、実 績を持つ成熟した技術であり、当社が求める高性能ICソリューションの要件をすべて満たしています。効率の良さで定評のあるインフィニオンのOctal 10BaseSチップセットを採用することにより、当社は、 最高のポート密度を持つEoVDSLスイッチとラインカードを、競争力のある価格で市場に提供することが可能になります」と、語りました。

「Octal 10BaseS」は、高集積の8ポート版「10BaseS」チップセットです。既設の電話線インフラを介して、従来よりも長距離のEthernet伝送を可能にします。最 大距離1,500mに対し、対称10Mbpsの全二重Ethernet伝送が実現されます。短距離では、さらに高速の伝送が可能です。インフィニオンの「10BaseS」技術は、ローカルループはもとより、M TU/MDU全体をEthernet対応に転換し、LAN拡張、ビデオ・オン・デマンド、双方向ゲーム、在宅勤務、遠隔教育などの多様な付加価値サービスを容易にします。

インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社・代表取締役社長の森康明は、「 最先端ブロードバンドシステムの国際的な有力プロバイダである住友電気工業様のお仕事ができることを非常に嬉しく思います。10BaseS のようなQAM方式VDSLソリューションは、シ ステム構成が単純なことが特長です。そのため、システムベンダにとっては、設計時間とコストが大幅に低減され、迅速な市場投入が可能になります。既設の銅線インフラを利用できるうえ、収 益を生みだす多様なサービスをサポートできるOctal 10BaseSは、住友電気工業様のご発展を支える一助になると信じます」と、語りました。

「10BaseS」について
「10BaseS」は、QAM(直交振幅変調)方式を採用した、高集積で低消費電力のEthernet over VDSL技術です。提供サービスの種類や、ロ ーカルループまたは私設ネットワークへの適用に応じて、対称モードまたは非対称モードに設定できます。

対称モードでは、Ethernetのスループットは、伝送距離1,500mに対し、全二重10Mbpsです。回線速度は伝送距離に応じて、最高15.6Mbpsまで設定できます。非 対称モードで最高25Mbpsをサポートする特殊な使い方も可能です。「10BaseS」はEthernetフレームをトランスペアレントに転送する能力を持ち、PHY(物理層)またはMAC(メディア・ア クセス・コントローラ)の機能をカバーするプラグ・アンド・プレイ技術です。一般のEthernetソリューションとは異なり、「10BaseS」は高価なカテゴリー5ケーブルを必要としません。既 設の電話線を利用して、同じツイストペア線上で在来電話サービス(POTS)もしくはデジタル電話サービス(ISDN)を同時にサポートします。

インフィニオンの「Octal 10BaseS」は、CPU、クロック、AGC(自動利得制御)、メモリなどを搭載した、高集積のシステム・ビルディング・ブロックです。R MIIおよびSMIIインターフェイスに直結できるので、設計が簡単で、コストが低減され、市場到達時間が短縮されます。スイッチやDSLAM(DSLアクセス多重装置)において、標準Ethernet PHYチップと置き換えることにより、そのまま使用できます。集積度の低い1ポート版「10BaseS」チップセットも、同じインターフェイスを備えています。1ポート版は、CPE(顧客構内装置)で Ethernet PHYデバイスをスタンドアロン制御するためのMACとしても使用できます。

住友電気工業について
住友電気工業はブロードバンド・ネットワーキング向けの総合ソリューション・プロバイダです。局用、CPE用、MTU/MDU用に、費用効果のすぐれた高品質のDSL製品を提供しています。G .lite/G.dmt市場のパイオニアとして、「MegaBit Gear」の商標でDSLAMおよびCPEを、日本およびアジアの主要キャリアの実働フィールドへ出荷しています。キ ャリア向けのDSL製品に加えて、在来型のEthernet LANをベースにしたキャンパス・ネットワーク向けのADSL製品も、数万台の出荷実績を持っています。さらにDSL以外にも、超 高品質な光ファイバケーブルから高性能ネットワーク機器(高密度光ファイバ・アクセス・コンセントレータやネットワーク管理システムなど)にいたるまで、豊富な製品ラインナップを取りそろえています。
住友電気工業のサイト:
http://www.sei.co.jp
住友電気工業のDSL関連サイト:
http://www.megabitgear.com



インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFCOM200206.094