インフィニオンが企業統治規約を公表ドイツ企業統治規約に完全準拠し、追加的対策も導入

独インフィニオンテクノロジーズは、自社の企業統治（コーポレートガバナンス）規約を公表し、同時に、ドイツ株式会社法第161条への遵守声明を出しました。今回の発表は、ド イツ企業統治規約の枠組み策定のために任命された政府委員会がまとめた勧告のすべてに同社が完全に従う姿勢を示すものであり、同社が包括的な企業統治戦略を実行する上で新たな一里塚となります。しかも、同 社の規約は、効率的で価値指向の企業統治を確保するための追加的対策も記載しており、その点で政府委員会勧告の枠を超えています。

インフィニオンの新規約では、善良で責任ある企業統治に関する諸勧告の一部として、役員・責任者保険（Directors & Officers Versicherung）に関し、取 締役会構成員については年間固定給与の25パーセント、監査役会構成員については年間固定報酬の100パーセントを免責金額（Selbstbehalt）とすることを規定しました。規約の実行を監視し、か つ発展させるために、同社は企業統治調整役を任命しました。企業統治調整役は、取締役会と監査役会に対して直接に報告を行います。

インフィニオンテクノロジーズのウルリッヒ・シューマッハ社長兼最高経営責任者（CEO）は、「当社は、すでに国際比較においても手本とみなされているドイツ企業の企業統治を、さ らに向上させるための努力を支援します。当社は自社の企業統治規約によってさらに一歩を進めましたが、株主、顧客、従業員および一般の人々に対して、価値指向の経営と管理をより透明に開示することを望んでいます。 当社はこの規約を継続的に発展させ、規約の遵守状況を全社にわたって定期的に検証します」と、語りました。

インフィニオンの取締役会と監査役会の認識する企業統治とは、企業のあらゆる価値、プロセスおよび目的を包括した全体的な概念です。そのなかには、企業統治規約のほかに、社内管理基準、競 争における企業行動に対する指針（ビジネス・コンダクト・ガイドライン）、企業の組織上および監査上の義務に関する指針なども含まれます。

インフィニオンは、新規約の作成にあたり、政府委員会の追加的な諸勧告も可能な限り全面的に採り入れましたが、次の2点だけは例外です：

取締役の報酬は、固定部分と可変部分およびストックオプションに分けて公表し、それ以上は細分化しません。その主な理由は、取締役会構成員の全員に企業経営責任を分担させることにあります。こ の方策は、すでにインフィニオンの透明性のある報告制度の一部をなしており、成果指向の企業統治にとって重要な構成要素となる成果や実績に応じた報酬制度を反映したものです。可変的な報酬部分は、取 締役の場合も従業員の場合も、特定の実行目標の達成度とリンクされます。取締役会および選考された管理職は、これらの報酬に加えて、ストックオプションを受け取ります。それは、株 価の一貫した上昇を達成するための長期的な動機付けとなります。

監査役会の会長は、検査委員会（Pruefungsausschusse）の会長を兼務します。
インフィニオンは自社の企業統治規約において、政府委員会の規約を超えた、追加的な目標も設けました。その主要な項目は次のとおりです：

インフィニオンは、株主と社会に対して企業情報を包括的かつオープンに開示し、すでに業界他社を凌ぐとされている四半期ごとの報告に関して、特に事業セグメントのレベルでのさらなる発展に努めます。
インターネットを介した年次総会通知放送や投票権行使により、特に年次総会での株主の投票権行使が容易になるよう支援します。
取締役会と監査役会の二段階体制の枠内での効率改善にむけて、両組織の間で協力と支援ための定期的な討議を行います。
インフィニオンの企業統治に関する詳細は、下記ウェブサイトをご参照ください：
http://www.infineon.com/comp/corporate-governance/index.htm

インフィニオンテクノロジーズ（Infineon Technologies AG）は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度（9月決算）の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。