インフィニオンテクノロジーズがEthernet-over-VDSL用の10BaseSチップセットを発表

2000/06/05 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズは、急増する通信帯域幅需要への対応の一環として、E thernet-over-VDSL用の10BaseSチップセットを発表しました。このコンパクトなチップセットは、伝 送速度10Mbpsまたは100MbpsのEthernet標準全二重インターフェイスを備え、電話線を介したVDSLモデム技術による伝送を支援します。VDSL技術は、現 行の各種DSL技術の中で最高の速度と伝送容量を提供します。

この10BaseSチップセットは、MDU(Multiple Dweling Units)やMTU(Multiple Tenant Units)の市場をターゲットとしています。ホテル、キ ャンパス、事務所、工場などでは、既存のPBXおよび電話線を介した、より高速で、より信頼できる通信が要望されています。1 0BaseSチップセットによってEthernet伝送距離が1.2km以上に拡張されるので、現行のLAN拡張ソリューションに対する単純でコスト効率のすぐれた代替手段が提供されます。

10BaseSは、変調に低消費電力のQAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式を採用した、統合度の高いソリューションです。Ethernetと異なり、高 価なCat-5ケーブルを必要としません。既設の銅ケーブルを介して、距離1.2km以上をカバーします。

インフィニオンテクノロジーズサバン社CEOのノアム・アルロイは、「10BaseSチップセットは、通信帯域幅需要が最も深刻な、大 量の通信トラフィックのある緊密にリンクされた環境へ重点的に対応するというインフィニオンの努力の一環です。インフィニオンは、現行市場にかなったソリューションを生産するだけでなく、今 回の10BaseSチップセットに示されるように、広帯域通信市場へ向けて、高性能でコスト効率のすぐれた製品を創出していきます」と、話しました。

10BaseSは、RMII、SMII、seven wire、IEEE802.3 Ethernet MIIなどのインターフェイスに対する直接的な互換性を提供するので、設計の複雑さ、コスト、市 場到達時間などが低減されます。このチップセットは、標準Ethernet PHYモードに設定に設定することにより、スイッチ、DSLAM(DSL Access Multiplexer)、NIC( Network Interface Card)などに適用できます。さらに、MAC(Media Access Control)モードに設定して、カスタマ領域のEthernet PHY装置のスタンドアロンな制御に適用することも可能です。

10BaseSチップセットは、消費電力1.5W以下、コントローラ内蔵、基盤としている高信頼のVDSL技術などで今日の市場をリードしています。インフィニオンは、6 月6日から8日まで米国アトランタで開催されるSuperComm2000に10BaseSを出展します。

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INFCOM200006.076