インフィニオンとArgus、コネクテッドカーと自動運転車のセキュリティを強化、セントラル ゲートウェイを保護するサイバーセキュリティソリューションを提示

インフィニオンテクノロジーズとArgusによる共同マーケットニュース

2016/10/19 | マーケットニュース

2016年10月19日、ミュンヘン(ドイツ)、バーデンバーデン(ドイツ) 

コネクテッドカーと自動運転車の鍵はリアルタイムのサイバーセキュリティです。車両へのサイバー攻撃に対してはリアルタイムの防御が求められるため、サイバーセキュリティのソリューションは悪意あるメッセージを検知し、車内ネットワークを通じて広がることを防止しなければなりません。サイバーセキュリティについての脅威は常に変化し続けるため、車両を最新の脅威や攻撃手段から保護するには無線によるソフトウェアの更新が必要です。 

独インフィニオンテクノロジーズとArgusはVDI Kongress(10月19日〜20日、バーデンバーデン)にて、統合的なサイバーセキュリティソリューションのデモを行いました。このソリューションはインフィニオンのAURIX™マルチコアマイクロコントローラを基盤とし、Argus社のIntrusion Detection and Prevention System(IDPS)とリモートクラウドプラットフォームが組み込まれています。このサイバーセキュリティソリューションは車両のセントラルゲートウェイの心臓部で、車載ネットワークをリモートのサイバー攻撃から保護します。 

このセントラル ゲートウェイは自動車のセキュリティアーキテクチャにおいて極めて重要な役割を果たします。このゲートウェイはパワートレーン、ドライバーアシスト、シャーシ、およびボディ制御や利便性に関する制御装置などに使用されている、車内のすべての電子制御ユニット(ECU)を相互に接続します。セントラル ゲートウェイはECU間のデータ通信のすべてについて行き先を決定すると共に制御を行います。これはまた無線ソフトウェアアップデート(SOTA)に加え、On-Board Diagnostics(OBD)ポートを経由した診断やメンテナンスアップデートのための中心的なアクセスポイントともなります。 

AURIX とIDPSによる統合的サイバーセキュリティソリューション

AURIXマイクロコントローラは車両のセントラル ゲートウェイの鍵として、プロセスを制御すると共に監視とセキュリティ関連のタスクを担います。安全に関わるシステムにおいては、AURIXマイクロコントローラはセキュリティプロトコルと共に、ハードウェアに求められるセキュリティ機能をサポートします。AURIXに組み込まれたHardware Security Module(HSM)は車両内のソフトウェアとデータ通信を保護し、最高水準のセキュリティを実現します。これには最高でEVITAの「full」までのセキュリティレベルが含まれ、車両ネットワークに直接接続したものや、無線インターフェイスを経由したものなど幅広い攻撃シナリオから車両の重要な機能を保護します。このようにAURIXマイクロコントローラはハッカーが車載システムへの侵入を試みる際に効果的な保護を行います。最大6個までのコアとクラス最高のメモリ拡張性(16MBまでのフラッシュメモリおよび6MB以上のオンチップSRAM)を、最大12チャンネルまでのCAN-FD、eMMCインターフェイス、およびイーサネットなど最新の接続をサポートするリッチな機能と共に備えています。 

インフィニオンのChassis & ADAS Microcontrollers担当シニアディレクター、トーマスブーム(Thomas Boehm)は次のように述べています。「車両に搭載される接続機能が拡大している中で、クリティカルなシステム機能をサイバー攻撃から守ることが極めて重要になっています。AURIXとArgus IDPSが組み合わさることによってこの防御のための主要な構成要素が得られ、自動車関連のサプライヤーにさらに強化されたサイバーセキュリティソリューションを提供します」 

Argus社は異常なメッセージをリアルタイムで検出し、それが車載ネットワーク経由で拡散されることを防止するIntrusion Detection and Prevention System(IDPS)を開発しました。高速、低レイテンシー、かつコンパクトなこのIDPSは、スタンドアロンのソリューションとして最高水準の検出率を可能にするコンテキスト認識型の検知・学習アルゴリズムを使用しています。Argus社のリモートクラウドプラットフォームであるArgus Lifespan Protectionと組み合わせることにより、このIDPSはクラウドベースの直感的なダッシュボードを通じて車両群がサイバー攻撃の影響を受けていないか、また攻撃を分析すると共に防止行動を取るための手段を車両メーカーに提供します。このIDPSはさまざまな通信プロトコル、オペレーティングシステム、およびオプションに対応しています。 

Argus Cyber Securityのマーケティング担当バイスプレジデント、ヨニヘイルブロン(Yoni Heilbronn)氏は次のように述べています。「インフィニオンとの協力は、今日の乗用車や将来の車両をサイバー攻撃から守るための自然な次の一歩です。サイバーセキュリティは車両の設計と製造プロセス全体に組み込む必要があります。Argus IDPSは自動車産業のための何層にもなったソリューションスイートの中で、重要な保護レイヤーのひとつを構成します」 

詳細情報

インフィニオンとAURIXの詳細については www.infineon.com/aurix をご覧ください。

Argus Cyber Security について

Argus社は世界最大の独立系自動車サイバーセキュリティ企業です。同社の包括的な定評あるソリューションスイートは、インターネットに接続された乗用車や商用車をサイバー攻撃から保護します。サイバーセキュリティと自動車産業の両方において数十年の経験を持つ同社は、革新的なセキュリティ手法と実証されたコンピュータネットワーキングのノウハウを、自動車分野のベストプラクティスに関する深い理解と共に提供します。顧客には自動車メーカー、ティア1サプライヤー、およびアフターマーケットの接続プロバイダーが含まれます。Argus社は2013年に設立され、イスラエルのテルアビブに本社を、ミシガン州、シリコンバレー、シュツットガルト、および東京に事業所を置いています。同社の詳細については  argus-sec.com をご覧ください。

Information Number

INFATV201610-006

Press Photos

  • Thomas Boehm, Senior Director, Chassis & ADAS Microcontrollers at Infineon Technologies AG.
    Thomas Boehm, Senior Director, Chassis & ADAS Microcontrollers at Infineon Technologies AG.
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