インフィニオン、600V/1200Vの第3世代High Speed IGBTにより、スイッチングと効率性の限界を突破

2010/05/05 | マーケットニュース

ノイビーベルク(ドイツ)

独インフィニオンテクノロジーズは本日、高速のハードスイッチング・アプリケーション向けに最適化された、600V/1200VのHigh Speed 3(第3世代)I GBT製品ファミリを発表しました。このデバイス・ファミリは、スイッチング損失の低減とクラス最高の効率によって新たな基準を打ち立てており、最 大100kHzのスイッチングトポロジに対応できるよう設計されています。

近年の設計者は、ディスクリートIGBTのアプリケーション要件を満たすため、ス イッチング損失や導通損失の最適化などの特性によってアプリケーションから最高のパフォーマンスを引き出せるIGBTを求めています。電気溶接機器、ソーラーインバータ、スイッチモード電源および無停電電源( SMPSおよびUPS)などの高速アプリケーションの設計に際して、インフィニオンの最新600V/1200V High Speed 3ファミリを利用すれば、シ ステムから最高のパフォーマンスを引き出すことができます。

インフィニオンのローランド・スティール(IGBTパワーディスクリート担当シニアマーケティングマネージャ)は、次のように述べています。「ここ数年、産業用駆動装置、誘導加熱装置、溶接機器、U PS、ソーラーインバータ向けアプリケーションにおけるIGBTへの需要が急速に高まっています。こうしたアプリケーションには、特定用途向けに最適化されたパワースイッチが必要です。イ ンフィニオンの画期的な最新世代IGBTは、高速動作が必要なアプリケーションに最適化されており、スイッチング損失を最小限に抑え、効率を向上させることができます」

最新のHigh Speed 3 IGBTファミリは、スイッチング速度が最大100kHzとなるアプリケーション向けに最適化されています。総ターンオフ損失は旧世代比で35%削減されました。テ ール電流を最低限に抑えることでターンオフ損失が75%も低減し、MOSFETのようなターンオフのスイッチング動作が実現されています。

Vce(sat)(飽和電圧)も損失全体に大きな役割を果たし、スイッチング損失と導通損失の良好なバランスを保ちます。最新High Speed 3ファミリは、ス イッチング損失を大幅に削減しているだけでなく、実績ある独自のTrenchstop™テクノロジーによって低導通損失も実現しています。

フリーホイールダイオード内蔵のHigh Speed 3 IGBTファミリは、ダイオードのサイズを高速スイッチングに最適化しているほか、卓越したソフトスイッチング動作を維持することによって、 アプリケーションに最高のEMI動作をもたらします。

入手状況と価格
RoHS準拠の最新High Speed 3ファミリは、20~50A(600V)、15~40A(1200V)で提供され、量産向けにフル出荷されます。
サンプル価格は1.90ユーロ(600V、20A)から5.10ユーロ(1,200、40A)となっています。


インフィニオンのIGBTポートフォリオについての詳細は、下記サイトをご参照ください。
www.infineon.com/igbt

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのノイビーベルクに本社を置き、エネルギー効率、コミュニケーションズ、セ キュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2009会計年度(9月決算)の売上高は30.3億ユーロ、従 業員は世界全体で約2万5,650人でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米国ではカリフォルニア州ミルピタス、アジア太平洋地域ではシンガポール、そ して日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、ドイツではフランクフルト株式市場、米国では店頭取引市場のOTCQXに株式上場されています。
インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com  
日本法人サイト: http://www.infineon.com/jp

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INFIMM201005.048