コムネオンとインフィニオン、FSMLabsと提携しLinuxベースの携帯電話ソリューションを拡張 ~ミッドレンジからローエンド分野に対応~

2007/02/12 | マーケットニュース

モバイル通信向けプロトコルスタック・ソフトウェアのリーディングサプライヤである独コムネオン(Comneon GmbH)、通信ICのリーディングプロバイダである独インフィニオンテクノロジーズ、組 み込みシステム機器でハード・リアルタイム処理を行うRTLinux®のプロバイダのFSMLabsは、高効率携帯電話プラットフォーム用シングルコアLinuxソリューションを共同開発したと発表しました。こ れは、携帯電話市場の中で規模が大きくコストにも敏感なミッドレンジからローエンド分野に対しても、Linuxが対応可能であることを示す成果です。

3社は「3GSM World Congress」(会期:2007年2月12~15日、開催地:スペイン、バルセロナ)の期間中、イ ンフィニオンのブースでシングルコアLinuxソリューションの各種機能を紹介しました。このデモでは、拡張性に優れたLinuxベースのインフィニオン製「MP-Elite」シングルコア・アーキテクチャ上で、 FSMLabsのRTLinux®を利用して基本的なモデムソフトウェアを実行します。EDGEベースバンドとRFトランシーバを統合した世界初のシングルチップ・ソリューションである「S-GOLD® Radio」がMP-Eliteには搭載されています。プラットフォームは、シングルコア電話の厳しい性能基準に合わせ、MIPS消費の低減とメモリ圧縮要件を満たすよう最適化されています。

インフィニオンのMP-Eliteアーキテクチャをベースに設計されたフォームファクタ・フォンは、Linuxの完全なマルチメディア機能が統合されたものであり、同 価格帯のフィーチャーフォンとしては初めてのオープンOS電話プラットフォームです。このプラットフォームは、単一プロセッサによってビデオ・ストリーミングとテレフォニーをサポートし、モ デムその他のアプリケーション機能を処理します。従来型のチップセットにおける組み込みLinuxのメリットもすべて生かされます。

インフィニオンのクレメンス・ジャーゴン(フィーチャーフォン事業ユニット担当副社長)は次のように述べています。「専用のアプリケーション・プロセッサはもちろん、マルチメディア・プ ロセッサまでも不要にしたMP-Eliteの独自アーキテクチャは、競争力の高い携帯電話ソリューションを提供し、Linuxベースの携帯電話ハンドセットに関わるコストを大幅に減らします」

コムネオンのクリスティアン・ムッケ(マネージング・ディレクタ)は次のように述べています。「この革新的なLinuxプラットフォームのデモが短い開発時間ででき、労力も低減できたということは、モ ジュール式で極めてポータブルなコムネオンのプロトコルスタック・ソフトウェア・アーキテクチャに利点があることの表れです。当社のプロトコルスタック・ファミリは現在、ネイティブ・リ アルタイムOSに加えてフル機能OSをもサポートしており、対応するプラットフォームの組み合わせは20を超えています。従って、当社のカスタマーは、成熟し実績もあるプロトコルスタック・ソ フトウェア1つだけに集約できるのです」

FSMLabsのジェイソン・ウィットミア氏(マネージング・ディレクタ)は次のように述べています。「RTLinux®は、最高の性能とセキュリティの保証に加え、モ デム通信スタック用の拡張と非GPLホームを提供することで、シングルコア携帯電話に向けベンダー中立のアプローチを提供します。F SMLabsはフル機能プラットフォームがシングルコアのLinuxインプリメンテーションに対応するのを長い間待ってきました。そのため、FSMLabsがインフィニオンとコムネオンの両社と提携し、他 に先駆けてこのフィーチャーフォン用アーキテクチャの実力を証明でき、嬉しく思います」

コムネオンについて
コムネオンは、モバイル通信用プロトコルスタック・ソフトウェアのリーディングサプライヤです。同社は、大小の半導体企業、有力なネットワーク事業者、一 部の大手モバイル端末メーカーなど、幅広い顧客にソフトウェアのライセンス供与を行っています。独インフィニオンテクノロジーズの100%子会社として、イ ンフィニオンの携帯電話プラットフォーム向けソフトウェアも提供しています。

詳細については www.comneon.comをご覧ください。

FSMLabsについて
FSMLabsは、モバイル機器やエンタープライズ機器、組み込みシステムで動作するLinux OS向けに、セキュアなハード・リアルタイム処理技術を提供するリーディングプロバイダです。失 敗が許されずセキュリティが必須である場合には、特許も取得しているRTLinux®とRTCore®を利用することで、LinuxやBSDの汎用OS(Red Hat、SUSE、NetBSD、F reeBSDなど)はセキュアで高速なハード・リアルタイム・オペレーティングシステム(RTOS)に変わります。クラス最高のエンタープライズOS(Linux、BSD)と FSMLabsの応答性の高いハードリアルタイム・スレッディング、スケジューリング、ネットワーキング、仮想化技術(RTCore)を組み合わせることで、他 を寄せ付けないほど強力でセキュアな高性能の製品でも、開発、展開、市場投入が予定通り、予算内で実現します。FSMLabsは1996年創業の株式非公開企業で、ニューメキシコ(米国)に本社を置き、全 世界に販売・エンジニアリングスタッフを配置しています。

詳細については、 www.fsmlabs.comをご覧いただくか、電子メールで sales@fsmlabs.comまでお問い合わせください。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、エネルギー効率、モビリティ、安 全性とセキュリティという現代社会が抱える3つの大きな課題に対応する半導体およびシステムソリューションを提供しています。2006会計年度(9月決算)の売上高は79億ユーロ( キマンダの売上高38億ユーロを含む)、従業員は世界全体で約4万2,000人(キマンダの従業員約1万2,000人を含む)でした。インフィニオンは世界的に事業を展開しており、米 国ではカリフォルニア州サンノゼ、アジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。インフィニオンは、フ ランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com 
オンラインのニュースリリース: http://www.infineon.com/jp 

Information Number

INFCOM200702.038