コムネオン、オープンライセンス3Gプロトコルスタックの大量出荷を開始 オープンライセンス対応2G/3Gデュアルモード・ソリューションを世界で初めて市販

2006/09/11 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズの100%子会社で、携帯電話用ソフトウェアの大手サプライヤである独コムネオン(Comneon GmbH)は本日、業 界トップ3に入る携帯電話機器メーカー1社に向けてデュアルモード3Gプロトコルスタックの大量出荷を開始したことを発表しました。このソフトウェアソリューションは、構成可能な2G/3Gデュアルモード・プ ロトコルスタックのフル認証手続きを経て市販される初の製品となります。コムネオンのプロトコルスタックは、すでに9種類のチップやシステムプラットフォームへのポーティングを終えており、モ バイル通信分野で高い知名度を誇るブランドや新規市場参入企業がこれを採用します。

携帯ハンドセットのコンポーネントの中でも、ソフトウェアは最も複雑な要素です。その複雑さの大半は、特 定のプロトコルに従って通信チャネル上のデータフローを管理するプロトコルスタックに起因しています。たとえば移動性、コール処理、基地局や無線ネットワークと携帯電話との通信( セル再選択や2G/3Gネットワーク間のハンドオーバーを含む)などの管理も、プロトコルスタックで処理されています。

シグナルズ・リサーチ・グループCEOのマイケル・セランダー氏は次のように語っています。「ソフトウェアプロバイダの選択の良否は、携帯電話市場での成功を左右します。デ ュアルモード3Gプロトコルスタックは、モバイル機器に組み込まれるソフトウェアコンポーネントの中でも最も複雑な部類に属し、これを開発して市場でフル認証を得るまでにはおよそ4、5年を要します。コ ムネオンが認証済み3Gプロトコルスタックのライセンス供与を開始したことは、移植性の高いソフトウェアソリューションを求めるICベンダーのみならず、携帯電話のより迅速な生産立ち上げを願うハンドセット・デ ザイナーにとっても朗報です」

コムネオンが市販を開始したプロトコルスタック・ソリューションWEDGE(Wideband CDMA and EDGE)は、3GPP Release 99とその仕様をサポートし、世 界の主要インフラベンダーや通信事業者に対する適合性と相互運用性の試験ならびにフィールドテストを完了しています。こ の製品はすでに各種ベンダーのICソリューションや携帯電話プラットフォームに組み込まれています。各チップセットの機能の違いに対応できるユニークなハードウェア・アブストラクション・レ イヤを備えていることも、組み込みを容易にしています。

コムネオンのマネージング・ディレクター、クリスティアン・ムッケは次のように述べています。「 他社に先駆けてオープンライセンス対応の3Gプロトコルスタックをハンドセット市場に投入できたことを嬉しく思います。半 導体メーカーや携帯ハンドセットメーカーに無線用ソフトウェアを提供するコムネオンにとって、これはきわめて重要な節目です。現在当社はプロトコルスタックの大量出荷を進めていますが、2 006年第4四半期にはさらに別の大手携帯電話機器メーカーにも出荷を開始する予定です」

コムネオンのプロトコルスタック・ファミリには3GPP「Release 5」と「Release 6」の両製品が含まれます。これらはDTM(Dual Transfer Mode)に対応し、2 G/3Gの両サービスをシームレスに利用することができます。コムネオンの3GPP「Release 5」製品はHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)をサポートし、 UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)「Release 6」開発プログラムはHSUPA(High Speed Uplink Packet Access)とMBMS(Multimedia Broadcast / Multicast Service)をサポートする予定です。両ソリューションとも、コ ムネオンのOEMグレードAPOXI®アプリケーションフレームワークおよび携帯端末向けのIMS(Internet Multimedia Subsystem)デ バイスクライアントと完全互換性を保っています。

コムネオンについて
コムネオン(Comneon GmbH;ホームページ: www.comneon.com )は独インフィニオンテクノロジーズの100%子会社で、高 度なモバイル通信用ソフトウェアソリューションの大手サプライヤです。ドイツ、オーストリアおよびアジア太平洋地域に拠点において、400名以上の熟練のソフトウェア技術者を擁し、次 世代携帯電話用のワールドクラスのソフトウェアの開発およびサポートを行っています。コムネオンは要求の厳しい多様な携帯電話製品向けに包括的なソリューションを提供しており、そ の中にはGSM/GPRS/EDGE/UMTSプロトコルスタック・ソフトウェア、アプリケーション・フレームワーク「APOXI」などが含まれ、それらをリファレンスMMI、IMSクライアント・フ レームワークや他のツール、試験および携帯電話設計サービスと共に提供しています。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自動車・産業・マ ルチ市場や通信アプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューションと、子会社「Qimonda (キマンダ)」を通してメモリ製品を供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京の各子会社を拠点として活動しています。2005会計年度(9月決算)の売上高は67億6,000万ユーロ、2 005年9月末の従業員数は約36,400名でした。インフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。インフィニオンについての情報は次のURLをご参照ください。
本社サイト: http://www.infineon.com 日本サイト: http://www.infineon.com/jp

Information Number

INFCOM200609.086