イノテラ・メモリーズが世界最大のDRAM生産施設で300mm生産を開始

2004/06/30 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズと台湾の南亜科技の合弁会社であるイノテラ・メモリーズが300mmウェハ対応の半導体生産施設の開設式典を行いました。イ ノテラは、フル操業時の月間ウェハ投入量が5万枚以上という、世界最大かつ最も競争力のある300mm DRAM生産拠点において、メモリ製品を生産します。台湾のHwaYa Technology Parkにあるこの新生産施設では、110nmトレンチ技術による最初のDRAMチップの生産がすでに始まっています。イノテラによるメモリ製品の大量生産は、インフィニオンと南亜科技の両社に貢献し、D RAM市場におけるお互いのポジションの改善を促します。

イノテラの社長であるチャールズ・コーは、「当社は、たった18ヶ月という記録的な速さで建設を終了し、生産を立ち上げたことを誇りに思います。イノテラは、南 亜科技の大量生産ならびにコスト低減能力と、300mm生産におけるインフィニオンのワールドクラスの技術を合わせ持っています。当社は、引き続き最先端生産技術とプロセスの開発に励み、高 い柔軟性を持つ高品質かつ低価格の生産に全力をつくします」 と、語りました。

イノテラの執行副社長であるカールハインツ・ホルニンガーは、「イノテラは、アジアにおけるインフィニオンの最も重要な投資の一つであり、ア ジア地域でのパートナーシップ戦略に対するコミットメントを示すものです。イノテラは、独ドレスデン、米リッチモンドの300mm 生産施設とともに、イ ンフィニオンのDRAM生産拠点の国際的なネットワークの一員となり、均一な高度の品質基準を確保し、ノウハウと経験を常に交換していきます」と、述べました。

インフィニオンと南亜科技の標準メモリチップに関する戦略的提携は、2002年11月に開始されました。イノテラを折半出資で設立したほか、両 社は共同で90nmおよび70nmトレンチ技術を開発しています。

300mmウェハ技術対応の半導体生産施設は、世界の半導体市場の成長と発展にあわせ、二つの段階に分けて設備を整えます。第1段階は予定通りに完了し、DRAM製品の生産立ち上げは、2 004年4月にすでに開始しています。2004年末までに、月間ウェハ投入量は20,000枚以上になる見込みです。イノテラにおける初期のメモリ製品の生産は110nmプロセス技術を用いて行われ、2 005年には90nmへの移行が開始される予定です。

第2段階は現在のところ、2005年末までに完了すると見込まれています。生産能力は、月間ウェハ投入量にして50,000枚以上に増える見込みで、イノテラは世界最大のDRAM生産施設となります。

イノテラの総投資額は、22億ドルに達します。現在の従業員数は1,100名です。第2段階の完了時には、従業員をさらに500名増員し、約1,600名にする予定です。

イノテラ・メモリーズについて
イノテラ・メモリーズは、独インフィニオンテクノロジーズと台湾の南亜科技の折半出資の合弁会社として、2002年に設立されました。所在地は、台湾の桃園です。同社は、先 進的なトレンチ技術を用いたDRAM製品の生産に焦点をおいています。ウェハの加工は、2004年4月に開始されました。イノテラは、インフィニオンの300mmウェハを利用したワールドクラスの技術と、南 亜科技の量産能力および効率的なコスト低減能力を併せ持っています。

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t0406001