インフィニオンが華邦電子へのファウンドリ契約を拡張

2004/08/06 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズと華邦電子(ウインボンド、台湾・新竹)は本日、標 準DRAMチップの生産に関する従来の協業を拡張する契約に署名したと発表しました。今回の付加契約によって、イ ンフィニオンは0.09μm-DRAMトレンチ技術と300mm生産ノウハウを華邦電子に供与します。見返りとして華邦電子は、こ の技術を適用してインフィニオン向けに限定したコンピュータ用DRAMを生産します。

今回の契約によりインフィニオンは、華邦電子の200mmおよび300mm生産工場からの供給容量を大幅に増加させることができます。2002年5月に両社は、華 邦電子がインフィニオンの0.11μm-DRAMトレンチ技術を適用して新竹の200mm工場でインフィニオン向けに限定したコンピュータ用DRAMを生産することを内容とした契約に署名しました。台 湾の台中に建設される予定の300mm新工場からの最初の製品は、2005年末に出荷される見込みです。

今回の技術供与にともなって華邦電子は、インフィニオンにライセンス料を支払うことにより、インフィニオンが持つ専用DRAMの開発と販売を行うことが可能となります。専用DRAMは、グ ラフィックスRAM(128Mビット、256Mビット)を含む高性能用途や、PDAや携帯電話のようなモバイル用途をサポートします。インフィニオンと華邦電子はさらに、モ バイル機器向け専用DRAMの共同開発を行う意向です。

インフィニオンテクノロジーズのトーマス・ザイフェルト(メモリ製品事業グループCEO)は、「華邦電子との協業の拡張は当社にとって、アジアにおける協力関係を強化するとともに、D RAM事業および製品ポートフォリオの成長をサポートするものです。当社は、地域的プレゼンスをさらに強め、アジア太平洋地域において事業全般にわたって先導的な市場地位を得ることを目指しています」と、述 べました。

華邦電子の章青駒社長は、「0.11μmプロセス技術の供与によるインフィニオンとのこれまでの協業の成功が、パートナーシップ拡張への道を開きました。今回の契約は、技 術供与に関する両社の協業の基盤をさらに強固にするものです」と、述べました。

華邦電子との協業は、DRAM市場における第3位のメーカーとしてのインフィニオンの地位をさらに強固にします。市場調査会社ガートナー・データクエストの予測によれば、アジアにおける半導体市場は、2 003年の約49億米ドルから、2008年には約94億米ドルへ成長します。

華邦電子について
華邦電子(Winbond Electronics Corporation)は1987年に新竹科学工業園区に設立されました。同社はOBM(Original Branding Manufacturer)として台湾で最大のICメーカーです。華邦電子の製品系列は、マイクロコントローラをベースとした民生電子機器用IC、PCおよび周辺機器用IC、ネ ットワークアクセス用IC、メモリICなどをカバーしています。華邦電子は、台湾および東アジアを拠点として、I/OコントローラやミクストシグナルICなどPC周辺機器製品の供給で世界市場を先導しています。華 邦電子は、現在3つのウエハ工場を持ち、全体で約4,000名の人員を有し、最先端の0.11μm-DRAMプロセス技術を保有しています。華邦電子は、台湾の新竹市に本社を置き、米国、香港、中国本土、日 本に子会社を展開しています。華邦電子に関する情報は次のURLをご参照ください:
http://www.winbond.com

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFXX200408.088