インフィニオンが3Gハンドセット向けに、UMTSプラットフォーム・ソリューションを投入

2003/02/18 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズは、カンヌで開かれた3GSM世界会議で、UMTSハンドセット・ソリューションを発表しました。当ソリューションは、今 日のGSM携帯電話からマルチモード3Gハンドセットへの移行を容易にします。384Kビットのデータ伝送はもとより、多くの通信事業者が3G進化の一部とみなしている、E DGEを介した高速データ伝送もサポートします。「FP1-Ux」と呼ばれるこのプラットフォームは、米国企業のザイレイ・ワイヤレス(Zyray Wireless)とインターデジタル・コミュニケーションズ・ コーポレーション(InterDigital Communications Corporation)両社が、インフィニオンの完全子会社であるコムネオン(Comneon)、デーニッシュ・ワイヤレス・デ ザイン(Danish Wireless Design)両社と共同開発したものです。

これにより、携帯電話メーカーは、3Gハンドセットの市場投入までの期間を大幅に短縮できる3Gシステムソリューションを、短期間で入手できるようになります。時 間とコスト面での優位は非常に重要な意味を持ちます。それが、マルチモード・プロトコル・スタックが使える、インフィニオンのS-Goldベースの2.5Gプラットフォームを、ザイレイ・ワ イヤレス製のSPINNER WCDMAベースバンド・プロセッサと組み合わせることで実現しました。

インフィニオンのカール・ランゲ(カスタマイズド・ソリューション事業ユニット担当副社長兼ゼネラル・マネージャ)は、「この柔軟なソリューションを使えば、メーカーはひとつのプラットフォームで、マ スマーケット向けから、マルチメディア機種に至る、多様な3Gフォンを開発できます。当社はすでにカンヌで最初の3Gハンドセット・システムソリューションのワーキング・デモを公開しており、こ れにより当社は3G市場にむけた準備態勢を整え、コスト的に最適化されたソリューションをタイミングよく投入します」と、語りました。

このシステムソリューションは、コムネオンとインターデジタル両社が共同開発したマルチモード・プロトコル・スタックを備えています。このプロトコル・スタックは、迅 速な製品開発のためのソフトウェア・ソリューションとして重要です。更に、インフィニオンの無線チップである、SMARTiファミリ、アプリケーション・フレームワークおよび Reference MMIで構成される APOXIを使うことで、総合的な3Gソリューションを形成します。デーニッシュ・ワイヤレス・デザインは、ハンドセットメーカーが利用できるマルチモード型リファレンス設計( 携帯電話サイズ)を完成させています。

備考:SPINNERはザイレイ・ワイヤレスの登録商標です。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFSMS200302.047e