インフィニオンがマスターカード系金融機関にスマートカード用チップを供給

2002/04/23 | マーケットニュース

セキュリティ&スマートカード用コンピュータチップのリーディングサプライヤである独インフィニオンテクノロジーズは、マスターカード・イ ンターナショナル向けにスマートカード用ICを供給する契約を締結したと発表しました。当契約は、スマートカード用のセキュアなコンピュータチップのサプライヤとしてのインフィニオンの役割を明確にするものです。 供給されるチップはマスターカード加盟金融機関が発行するスマートカードに採用され、PCでいうマイクロプロセッサと同様、スマートカードの「頭脳」となるものです。

今回の契約では、どんな会社規模でも、マスターカード加盟機関であれば、インフィニオンのチップを大量購入時並みの価格で購入できるコスト構造を適用しており、こ れによりそれら金融機関とインフィニオンの取引関係が簡便化されます。インフィニオンは97年から、セキュアなマイクロコントローラとして知られるチップをマスターカードの加盟機関に供給しています。現 在市販中のインフィニオンのマイクロコントローラ「66Plus」シリーズは、MULTOSおよびJavaマルチアプリケーション・スマートカードOSをサポートし、ス マートカード業界で最先端のセキュリティ機能を採り入れた用途に用いられています。

マスターカード・インターナショナルのチップ&モバイル・コマース/ワイヤレス担当上席副社長のトニ・マーシェン博士は、「当社は全世界でOneSMARTイニシアティブ(普及率先行動)を 展開していますが、そのために多数の技術プロバイダから積極的な支援を受けていることを嬉しく思います。当社はメンバーに対して、多くの選択肢の中から多彩なソリューションを提供することを心がけています。イ ンフィニオンのようなリーディングチッププロバイダとの供給契約によって、加盟銀行全行が強力でセキュアなチップ技術を利用できるようになります」と、表明しました。

OneSMARTマスターカードは、マスターカードのメンバーに対してスマートカードの便宜を提供することを目的とした、4点からなる包括的なアプローチです。その内容は、スマートカード・プ ログラムの円滑な立ち上げ、消費者バリュー・プロポジション(価値命題)の主要エリアの統合、マーケット・レディ(市場投入可能)な技術ソリューション、エンド・ツー・エンドな実行支援、グローバル・マ ーケティング・イニシャティブなどにとって必要なあらゆる側面をカバーしています。

インフィニオンのヘルマン・オイル(セキュリティ&チップカードIC事業グループ担当CEO)は、「マスターカード組織はスマートカードの普及促進につとめているリーダーの一つであり、ス マートカードの技術開発と、法人向けおよび消費者向けマーケティングの面で大きな貢献をしています。スマートカードがグローバルに認知された決済システムとなりつつある中、当 社はマスターカードおよびそのメンバーとの関係を拡大できるよう願っています」と、述べました。

インフィニオンについて

インフィニオンテクノロジーズ(Infineon Technologies AG)は、ドイツのミュンヘンに本社を置き、自 動車および産業分野や有線通信市場のアプリケーションへ向けた半導体およびシステムソリューション、セキュア・モバイル・ソリューション、メモリ製品などを供給しています。米国ではカリフォルニア州サンノゼ、ア ジア太平洋地域ではシンガポール、そして日本では東京を拠点として活動しています。2003会計年度(9月決算)の売上高は61億5,000万ユーロ、2003年9月末の従業員数は約32,300名でした。イ ンフィニオンは、フランクフルトとニューヨークの証券取引所に株式上場されています。

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INFCC200204-073e