インフィニオンテクノロジーズが3Dグラフィックス用の高速DDRメモリを発表

2001/04/11 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズは本日、高性能3Dグラフィックス・アクセラレーション向けの128MビットDDR (Double Data Rate) SGRAM (同期グラフィックスRAM)を発表しました。この製品は、成長を遂げる3Dアクセラレータ市場向けにインフィニオンが発表した最新のグラフィックスメモリ・ファミリです。イ ンフィニオンは32MビットDDR SGRAMを業界に先駆けて投入し、3Dグラフィックスの画像品質向上に大きく貢献してきましたが、新製品ではビット数が32Mビットから128Mビットに拡大しています。

128Mビット SGRAMは4M×32ビット構成で、バス幅32、64、128、256ビットのアプリケーションに最適なグラフィックス・メモリです。最 高300MHzまでのクロック周波数をサポートするJEDEC標準ボールグリッドアレイ(BGA)パッケージを採用しているため、T SOPやTQFPなどのパッケージで生じていた帯域上の障害を解消することができます。また、動作速度から見ても、新デバイスは最高2.4ギガバイト/秒のデータ帯域への対応が可能で、現在、市 場で販売されている製品の中では最高速のDDRメモリです。

インフィニオンは、業界に先駆けて今回の新製品にインピーダンス整合された1.8Vインタフェースなどの新機能を採用しました。動作電圧が1.8Vであるため、2 .5V動作の標準DDRインタフェースと比較して、大幅な消費電力低減を実現します。これにより3Dグラフィックカードに要求される高い性能レベルとノートPCで重要な消費電力の低減を可能にします。さらに、B GAパッケージの12×12ボールアウトには、冷却用に16のサーマルボールが含まれています。

インフィニオンテクノロジーズのエルンスト・シュトラッサ(メモリ事業部グラフィックス/特殊用途メモリ製品マーケティング部長)は、「 インピーダンス整合された1.8VインタフェースとBGAパッケージの採用により、優れた熱特性が実現し、グラフィックスボード上のメモリ冷却体を不要にしました。また、イ ンピーダンス整合されたインタフェースとミラリングを行ったボールアウトにより、シンプルなレイアウトと、大幅なコスト低減が実現できます」と、語りました。

最近、3Dグラフィックス技術は急速な発展を遂げていますが、この分野でもインフィニオンは技術発展に大きな役割を果たしています。インフィニオンの先進的3Dグラフィックス・プロセッサは、プ ログラム可能で、複雑なビジュアル画像をリアルな画像で提供するため、最先端のテクスチャリング技術をサポートします。ゲームの開発企業にとっては、迫力のある描写力をもつゲームを製作する際に、こ うした新しいハードウエア機能の活用は大きな意義を持ちます。一方で、新しいソフトウエア機能に対応し、グラフィックのディテール描写力をあげるには、フレームバッファの帯域幅と容量の拡大が必要になります。

ユーザの間では広い範囲のプラットフォームで利用でき、価格も手頃な3Dグラフィックスを求める声が高まり、業界では帯域幅と記憶密度向上への要請が強まっています。こ うした要請への対応のために開発されたのが、インフィニオンの128MビットDDR SGRAMです。新製品の提供により、こ れまでのグラフィックスメモリで制約となっていた帯域幅と実装面積に関する問題が大幅に改善されます。

PC分野では、デスクトップPCのさらなる小型化を実現するために、グラフィックス・ボードの実装スペース削減が求められています。また、TV機能を備えた完全仕様のマルチメディア・ボ ードの普及に伴い、ボードスペースへの要求はますます厳しいものになっています。ノートPCはこれまで、グラフィック機能の面では、デスクトップPCに遅れがちでした。しかし、ノートPCが、デ スクトップPCの完全な代替として使えわれるケースが増えており、グラフィックス機能拡大がますます必要になっています。128MビットDDR SGRAMは、高帯域、低消費電力、小型などの特性を備え、ノ ートPC向けグラフィックス・メモリとして最適です。BGAパッケージを採用した128MビットDDR SGRAMの実装面積は11mm×11mmで、T SOPやTQFPの場合と比較して2分の1以下に削減されています。

インフィニオンテクノロジーズのノエル・クラーク(メモリ事業部グラフィックス・メモリ製品マーケティング・マネージャ)は、「性能面で一切の妥協をせずに、デスクトップPC向け3Dグラフィックス・ メモリに求められる新たな帯域への要求と、ノートPCに必要とされるフォームファクタを実現するために、インフィニオンが開発したのが128MビットDDR SGRAMです」と、語りました。

128MビットDDR SGRAMはルーティングやキャッシング用に最適なコスト対性能比を実現すバス幅32ビットの構成と高い周波数を備えているので、ネ ットワーキング市場でも大きな需要が期待できます。

4M×32 DDR SGRAMは、最高300MHzの動作周波数を提供します。量産開始は今年後半の予定です。

インフィニオンについて


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  • Infineon Technologies Introduces Fastest DDR Memory for 3D Graphics Market
    Infineon Technologies Introduces Fastest DDR Memory for 3D Graphics Market
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