インフィニオンテクノロジーズがVFIR仕様の16Mbps 赤外線データ通信キットを発表

2000/10/20 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズは2000年10月20日、WORLD PC EXPO (東京)の会場において、16Mbps赤外線データ通信システム向けの「VFIR開発キット」を発表しました。V FIR(Very Fast Infrared)は、IrDA(Infrared Data Association)によって標準化された伝送速度16Mbpsの赤外線データ通信の仕様です。

ノートブックPC、携帯電話、プリンタ、PDA(携帯情報端末)などのモバイル環境でのデータ通信においては、ビデオ、デジタルイメージ、画像などのデータファイルの大容量化に対応するために、デ ータ転送速度のさらなる高速化が求められています。「VFIR開発キット」は、高速化を特長とする製品の開発を支援します。

インフィニオンの「VFIR開発キット」を使うことより、設計者はすぐにその開発に取りかかることができます。この開発キットには、PCMCIAカード型のコントローラモジュール、ド ングル型のトランシーバ、テストプログラム、ドライバソフトウェアなどが含まれています。インフィニオンのVFIRシステムは、IrDA 1.3標準に準拠しています。コントローラとトランシーバは、1 6MbpsのVFIRに加えて、従来のデータ伝送速度 (4Mbps、1.15Mbps、115kbps、9.6kbps、ASK)も支援します。I rDA機能を備えた製品の多くが組み込みプロセスを採用しているので、インフィニオンのVFIRシステムは、VHDL(Very High Density Logic)マクロとしてのポータビリティ(移植性)を 備えています。

インフィニオンテクノロジーズのマイク・ボッティーニ(オプトエレクトロニクスグループのシニアバイスプレシデント)は、「今回発表されたソリューションによって、P DAからPDAへ10Mバイトの動画ファイルを10秒以内で転送することが可能となります。インフィニオンのVFIRシステムは、簡単にプログラムすることができ、すべてのプラットフォームに柔軟に対応し、本 当の意味での製品の差別化を可能にします」と、話しました。

VFIRコントローラは、すべての伝送速度に対して同じドライバソフトウェアを使って動作するので、きわめて簡単に16Mbpsへアップグレードが行えます。また、VFIRトランシーバは、イ ンフィニオンやその他の主要サプライヤのIrDT(Infrared Data Transceiver)製品とピンコンパチブルです。消費電力を変えることなく、転送速度を4倍に上げることができます。ト ランシーバのさらなる省電力化をはかるために、スタンバイ電流は3.0mAに、シャットダウン電流は50nA以下に抑えられています。

「VFIR開発キット」は、2001年の第1四半期から供給を開始する予定です。インフィニオンのIrDA製品ファミリについての情報は次のURLをご参照ください:
http://www.infineon.com/irdt



 

Information Number

INFCOM200010.003