インフィニオンテクノロジーズが300mmウェーハ対応量産工場の定礎式を挙行

2000/05/30 | マーケットニュース

インフィニオンテクノロジーズは2000年5月30日、ドイツのドレスデンにおいて、ドイツ連邦共和国首相ゲルハルト・シ ュレーダーならびに政界および業界指導者の臨席のもとに、世界初の300mmウェーハ対応量産工場の定礎式を行いました。

今後3年間にわたる投資総額は約11億ユーロにのぼる予定です。300mm技術に関する生産および開発活動は、新会社「インフィニオンテクノロジーズSC300」へ統合されます。同社に対して、ザ クセン州が1億1,500万ユーロ、M+Wツァンダー社(Jenoptik AGの子会社、半導体プラントの設計および建設の専門会社)が5,000万ユーロを出資します。インフィニオンは、約 1,100名分の新しい職場が創出されると見込んでいます。建設作業は来年春に完了する予定で、生産開始は2001年後半になると見込まれます。

インフィニオンテクノロジーズのウルリッヒ・シューマッハー(社長兼最高経営責任者)は、「当社にとって、すでに実証されている300mm技術の早期導入は、既存の技術世代と比較して、大 きなコスト優位性をもたらします。半導体市場の上昇が始まったばかりの時期にあたっての今回の重要な投資は、長期的な市場変動の中で、当社の大幅な生産性向上を確実なものとするでしょう」と、話しました。

総額約11億ユーロの資金のうち一部は、ザクセン州とM+Wツァンダー社が新会社に参加することによって供給されます。ザ クセン州と連邦政府が約1億8,000万ユーロを助成する投資計画が見込まれています。インフィニオンは、資本投資に加えて、新会社の成功にとって鍵となる要素、すなわち、DRAM、製造プロセス、3 00mm技術などのノウハウを提供します。新会社は、「Infineon Technologies SC300 GmbH & Co. KG.」として登記されることになっています。

インフィニオンテクノロジーズのアンドレアス・フォン・チッチェビッツ(最高執行責任者)は、「メモリ製品のために新規の300mm生産容量が創出されれば、既存の200mm生産ラインを、需 要の増加しているロジック製品のために使用できます」と、話しました。2002年末頃には、完全稼働時の生産容量である毎週6,000ウェーハが達成される予定です。

新しい300mmモジュールは、インフィニオンの既存の敷地内に建設されます。生産設備は、2001年春に設置される予定です。新 モジュールから300mmシリコンウェーハを適用した最初の製品ができるのは2001年末と見込まれます。立ち上げ期間中は、構造幅0.14μmを適用した256MビットDRAMが生産されることになっています。 インフィニオンはすでに、2002年にさらに微細な構造幅0.14μmを適用して512Mビットチップを生産することを計画しています。

300mm生産技術は、モトローラとインフィニオンにより、ドレスデンの合弁会社「セミコンダクタ300」において開発されました。このプロジェクトは、ド イツ連邦教育技術省とザクセン州の出資を受けています。パイロットラインのスタートに成功して後、1999年9月には早くも、64MビットDRAMが客先へ出荷されました。インフィニオンは、3 00mmプロセス技術を適用することによってチップコストを大幅に削減することを目指し、300mmによる量産を半導体生産における競争力を高めるための重要な要素と位置づけています。新 技術を適用したこの大型ウェーバでは、200mm技術と比較して、約2.5倍の数量のチップを生産できます。インフィニオンは、このパイロットラインから得られた経験を、新 プラントでの量産へ早急に転化しようとしています。ドレスデンを新モジュールの立地としてドレスデンが選ばれた最大の理由は、このパイロットラインおよび在来の200mm設備がすぐ近くにあるからです。

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INFXX200005.072