インフィニオンテクノロジーズが移動通信IC向けのSiGe-BiCMOSプロセス技術を発表

2000/10/11 | マーケットニュース

独インフィニオンテクノロジーズは本日、SiGe-BiCMOSプロセス技術「B7HFc」を発表しました。このプロセス技術を適用することにより、次 世代移動通信アプリケーションに向けて、高速で低消費電力のICを設計することが可能となります。このことを実証するためにインフィニオンは、「B7HFc」プ ロセスを適用した10GHzのPLL-ICも同時に発表しました。

SiGe-BiCMOSプロセス技術を適用した動作周波数10GHzのPLL-ICは、無線ICの速度と消費電力に関して、新しい基準を設定するものです。このPLL-ICは、現 行の携帯電話の動作周波数においては、従来のSi-BiCMOSデバイスと比較して、より優れた無線性能を提供するとともに、消費電流を50%まで低減します。「B7HFc」プロセス技術を適用することにより、高 い集積度と低い消費電力を両立させた無線トランシーバICを実現することが可能となります。この結果、携帯電話の通話時間および待機時間(電池充電サイクル)の延長がはかられます。

インフィニオンテクノロジーズのモリース・ファン・リーク(無線周波数事業部門のバイスプレシデント兼ゼネラルマネージャ)は、「チップ生産における今回の革新は、次 世代移動通信向けソリューションを提供しようとするインフィニオンの技術力と専門能力を際立たせるものです。動作周波数の向上、消費電力の低減、集 積度の向上という特定要求を指向するインフィニオンのSiGe-BiCMOS技術は、将来の移動通信規格(2.5G、3Gなど)や無線インターネット規格(Hyper LANなど)に 対する理想的な基盤を提供します」と、話しました。

SiGe-BiCMOSプロセス技術「B7HFc」について
「B7HFc」プロセス技術は、移動通信システムや高速データ伝送システムに特定的な要求に適合するように設計されています。このプロセス技術は、遮 断周波数75GHzの最新高周波バイポーラ技術と、先進的な0.35μm-CMOS技術を組み合わせています。このSiGe-BiCMOSプロセス技術は、LNA(1.8GHzにおける最小雑音指数0.65dB) 、ミキサ、PLL(10GHzまで)、A/DコンバータなどのアナログICやミクストシグナルIC、さらに、高集積度の無線トランシーバICに対して革新的なソリューションを提供します。

 

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INFWS200010.002